アメリカの仮想通貨市場の現状は?規制内容や政府の動向、今後の予想を解説

アメリカの仮想通貨市場の現状は?規制内容や政府の動向、今後の予想を解説

カネット XXX(表情名入力)カネット

ところで、世界で一番大きな仮想通貨の市場はどの国か知っているカナ?

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

やっぱりアメリカじゃないかしら?経済大国としてもナンバーワンだものね!

カネット XXX(表情名入力)カネット

正解!今日はアメリカの仮想通貨市場について詳しく見ていこウ!

アメリカは、世界で最も大きい仮想通貨市場です。世界有数の仮想通貨取引所が存在し、ビットコイン取引の約40%は米ドル建てで行われています。

仮想通貨取引には友好的な立場をとっていますが、ICO(仮想通貨を使った資金調達)には厳しく、規制を強化しているのです。

また、アメリカは、仮想通貨への規制内容が州ごとに異なるため、国レベルで統一の規制を整えることが課題になっています。

今回は、アメリカの仮想通貨市場の現状、そして、これまでの動きやできごと、規制などについて詳しく解説します。

アメリカの仮想通貨市場の現状とは

まずは、アメリカの仮想通貨市場の現状について確認していきましょう。

世界で最も大きい仮想通貨市場

最初にも伝えたように、アメリカは世界で最も大きい仮想通貨市場です。

ポロニエックス(poloniex)、ビットレックス(BITTREX)など、世界有数の仮想通貨取引所が集まっています。

時価総額第1位のビットコインは米ドル建ての取引が最も多く、ビットコイン取引の約40%(2018年5月15日現在)を占めているのです。

また、時価総額第2位のイーサリアムも、取引の約30%が米ドル建てで行われています。

アメリカでは、ビットコイン決済ができる店舗も増えており、世界で最も仮想通貨の普及が進んでいる国の一つだと言えるでしょう。

州ごとに規制が異なる

アメリカの仮想通貨取引所は「送金業者」として登録されていますが、国単位ではなく、州ごとに規制が存在します。

州によって規制の内容や強さが異なるため、規制の弱い州に取引所が集中する傾向にあります。

たとえば、ニューヨーク州で仮想通貨取引所を運営するには、仮想通貨の操作、管理などを許可する「ビットライセンス」の取得が必要です。

また、ハワイ州には、投資家から預かっている仮想通貨と同等の準備金を、法定通貨で用意しなくてはならないという規制があるため、取引所を運営するのが難しくなっています。

このように、仮想通貨への対応は、同じアメリカでも州によって規制内容がまったく異なっているのです。

ICOへの規制を強化している

アメリカでは、ICO(仮想通貨を使った資金調達)は禁止されていないものの、ICOへの規制を強化しています。

ICOは、創業間もないスタートアップ企業でも資金調達しやすいことから、急速に広がっています。

企業は、トークンと呼ばれるデジタル権利証を発行して買い手を募り、投資家には、トークンの価値が上がると大きな利益が得られるメリットがあります。

しかし、ICOに関する詐欺事件も多く、投資した資金が持ち逃げされる、プロジェクトが進められないと言った事例も多いのです。

ICOを巡っては、投資家保護が各国の課題になっており、中国や韓国ではICOを禁止しています。

アメリカ証券取引委員会(SEC)は、ほとんどのトークンが「有価証券」に該当するとの見解を示しています。

有価証券とみなされると、アメリカ証券取引委員会にトークンの発行登録をして、厳格な開示手続きをとらなくてはなりません。

このように、アメリカでは、ICO実施のハードルを上げることで、投資家保護に取り組んでいるのです。

売買益にはキャピタルゲイン税を適用

アメリカでは、仮想通貨を「資産」と位置づけており、売買益にはキャピタルゲイン税が適用されます。

キャピタルゲイン税とは、株式等の譲渡益に対して課税される税金のこと。つまり、仮想通貨は株式と同じ取り扱いが適用されているのです。

日本では、株式の譲渡益に対して20.315%課税されますが、アメリカでは保有期間に応じて10%~39.8%課税される仕組みです。

また、仮想通貨のマイニング報酬については、報酬を得た時点の市場価格によって課税されます。

日本では、仮想通貨の売買益は雑所得に該当し、最大45%の所得税が課税されるのと比較すると、アメリカのほうが税率は低くなっています。

カネット XXX(表情名入力)カネット

アメリカはICOの規制を強化するなど、投資家保護にも積極的だネ。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

株式と同じ税制が適用されるところも日本と大きく違うところだよね。日本よりも税金が安くなるなら、僕もアメリカに移住しようかな!

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

サトシくん…まずは利益を出せるようになってから考えなさい…。

アメリカ政府のこれまでの動き

次に、仮想通貨に関する、アメリカ政府のこれまでの動きについてお伝えします。

ICOを証券法の規制対象へ

2017年7月、アメリカ証券取引委員会(SEC)は、トークンが米国証券法上の有価証券に該当すると発表しました。

つまり、認可を受けないICOによる資金調達は、証券法の規制対象になると明言したのです。

アメリカがICO規制に動いたきっかけは、2016年6月17日に発生した「The DAO事件」でした。

The DAO事件とは、分散型投資ファンドの「The DAO」がハッキングを受け、調達した金額の大半(約50億円)を失った事件のこと。

この事件を受けて、アメリカ証券取引委員会は、投資家保護のためにトークンを米国証券法の規制対象にすることを決めたのです。

アメリカはICOを禁止しているわけではありませんが、2017年9月には、不正行為を監視するサイバー部隊を設置するなど規制を強化しています。

ビットコイン先物の上場

2017年12月10日、シカゴの先物取引所(CBOE)にビットコイン先物が上場されました。

シカゴの先物取引所は、アメリカ商品先物取引委員会(CFTC)により公認されているデリバティブ取引所です。

ビットコイン先物の上場許可は、アメリカ政府がビットコインの存在を認めることを意味することから、大きな注目を集めました。

現在、仮想通貨取引が行われている取引所は、あくまでも私設取引所であり、政府公認の取引所に上場したことには大きな意味があるのです。

ビットコイン先物の上場を受けて、2017年12月8日~10日まで下落基調だったビットコイン価格が、12月10日を境に再び上昇に転じました。

先物取引には「証拠金が必要」「差金決済」「売りから取引できる」など、信用取引やFX(外国為替証拠金取引)に似た特徴があります。

しかし、満期日があり、取引できる期間が決まっていることから、長期投資には向きません。

そのため、ビットコインのETF(上場投資信託)など、仮想通貨価格に連動し、長期投資も可能な金融商品が登場すれば、仮想通貨への信用はさらに高まると考えられます。

仮想通貨のETF承認には否定的

ビットコイン先物の上場は認められましたが、アメリカ証券取引委員会(SEC)は、仮想通貨のETF承認には否定的な立場をとっています。

ビットコイン価格に連動するETFなどが上場申請を行っていますが、申請は却下され続けているのです。

ビットコインETFが承認されれば、ビットコイン価格に連動した金融商品を、多くの投資家が証券取引所で売買できるようになるので、仮想通貨市場の成長につながります。

しかし、ビットコインは価格変動(ボラティリティ)が大きく、売却したいときにすぐに売却できない流動性リスクもあります。

そのため、アメリカ証券取引委員会は、投資家保護の観点から、仮想通貨が投資対象としてふさわしいかを決めかねていると考えられます。

国レベルでの統一規制を検討

アメリカでは、仮想通貨への規制内容が州ごとに異なりますが、投資家保護のために、国レベルでの規制が必要だとの意見もあります。

2018年2月6日に行われた公聴会で、アメリカ証券取引委員会(SEC)の委員長ジェイ・クレイトン氏は、「アメリカ全体で仮想通貨取引所に対する統一規制を整えるべき」と発言しました。

国レベルで規制を整えることで、投資家を保護しながら、ブロックチェーン技術の更なる発展が可能だと考えているようです。

上図は2018年2月のビットコインチャートですが、2月6日を境にビットコイン価格が上昇に転じています。

アメリカ証券取引委員会が国レベルでの規制に言及したことに、投資家は好意的な反応を示していることがわかります。

カネット XXX(表情名入力)カネット

アメリカが取り組むべき当面の課題としては、州ごとではなく国全体で統一した仮想通貨の規制を行うことダネ。そうすることでさらなる投資家保護に繋がるカラ。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

ルールを統一しておいた方が、実際に仮想通貨やブロックチェーン技術を導入する時もスムーズにいきそうだもんね。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

でも、アメリカって広いし州も多いから、大変そう…。

カネット XXX(表情名入力)カネット

規制の統一を優先したいところではあるケド、無視できない出来事も発生しているんだよネ。

アメリカの仮想通貨を巡る主なできごと

続いて、アメリカの仮想通貨を巡る主なできごとを紹介します。

アライズバンクのICOを凍結

2018年1月30日、アメリカ証券取引委員会(SEC)は、アライズバンクがICOで調達した資金について、全資産凍結の裁判所命令を出しました。

テキサス州に拠点を置くアライズバンクは、ICO史上最高となる6億ドル(約653億円)余りを調達して注目を集めます。

しかし、アメリカ証券取引委員会は、虚偽の情報を提示して個人投資家から不正に資金を集めた有価証券詐欺であるとして、全資産凍結を決めたのです。

アライズバンクは世界初の分散型銀行で、米連邦預託保険公社に補償された口座を開設できるとうたっていましたが、虚偽情報だと判断されました。

仮想通貨テザーに不正の疑い

大手仮想通貨取引所のビットフィネックス(Bitfinex)と、仮想通貨テザー(Tether)を発行するテザー社が、不正の疑いでアメリカ商品先物取引委員会(CFTC)から調査を受けています。

テザーはレートが米ドルに固定されているのが特徴で、「1米ドル=1テザー(USDT)」です。

しかし、テザー社は裏付けとなるドル資産を保有しておらず、投資家から換金要請があっても対応できないとの疑いが浮上します。

そこで、アメリカ商品先物取引委員会は、2017年12月に、経営者が同じビットフィネックスとテザー社に召喚状を送り、調査を始めたのです。

テザーは、中国の投資家が政府からの規制を逃れるために利用しており、ビットコインなどの主要通貨は、テザー建て取引の割合が大きくなっています。

そのため、テザー社がドル資産を保有していないことが明らかになれば、仮想通貨価格に大きな影響を与える可能性があるのです。

ビットフライヤーがアメリカへ進出

ビットフライヤー

日本国内最大の仮想通貨取引所ビットフライヤーは、2017年11月にアメリカに進出しました。

子会社のビットフライヤーUSAが、ニューヨーク州のビットライセンスを取得し、2017年11月28日より仮想通貨交換業を開始したのです。

サンフランシスコに本社を置き、アメリカの34の州で仮想通貨取引所の運営許可を取得して、ビットコイン/米ドルの取引事業を展開しています。

ビットフライヤーのアメリカ進出は、日本の仮想通貨取引所が海外進出する初めての事例になりました。

ビットフライヤーは、2018年前半にはライトコイン、イーサリアム、イーサリアムクラシック、ビットコインキャッシュなどのアルトコインの取り扱いを予定していると発表しています。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

ビットフライヤーがアメリカ進出!すごいなぁ!

カネット XXX(表情名入力)カネット

ビットフライヤーは2018年1月にはEU各国でサービスを開始して、ヨーロッパにも進出しているンダ。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

世界の人が日本の取引所を利用しているなんて、日本人として誇らしいわね。

アメリカが仮想通貨市場全体に与える影響

ここでは、アメリカが仮想通貨市場全体に与える影響についてお伝えします。

仮想通貨市場全体に与える影響は大きい

アメリカは、世界最大の仮想通貨市場であり、ビットコインやイーサリアムなど主要通貨の取引は、ドル建て取引が大半を占めています。

そのため、アメリカ政府の方針や要人の発言は、仮想通貨価格に大きな影響を与えるのです。

他国が単独で規制を強化しても、市場への影響は限定的ですが、アメリカが規制強化に動けば、仮想通貨市場全体が縮小する可能性があります。

そのため、仮想通貨取引を行うなら、アメリカ政府の動きは常に確認しておくことが大切です。

仮想通貨取引がなくなる可能性は低い

現時点では、アメリカが規制を強化し、仮想通貨取引を禁止する可能性は低いでしょう。

ICOへの規制は強化していますが、ICOと仮想通貨は別物だと考えているからです。

投資家保護のために、ICOへの規制を強める一方で、ビットコイン先物を上場させるなど、仮想通貨の価値を認める行動をとっています。

また、現在は仮想通貨への規制内容は州ごとに異なっていますが、国レベルで統一規制が必要だとの考えを示していることからも、仮想通貨市場の育成を目指していることがわかります。

今後市場に影響を与える可能性があること

最後に、アメリカにおいて、今後市場に影響を与える可能性があることについて確認していきましょう。

プロ向けのICOの増加

アメリカではICOの取り締まりを強化していますが、ベンチャーキャピタル富裕層の投資家など、一定の資本を持つ適格投資家向けのICOは増えています。

適格投資家向けICOの場合、企業は資金調達後にアメリカ証券取引委員会(SEC)に届け出が必要です。しかし、トークンを証券として登録する必要はありません。

そのため、企業にとっては、資金調達の手間を省きながら、アメリカ政府のお墨付きももらえるメリットがあるのです。

しかし、ICOの魅力は、不特定多数の投資家から資金調達できるところにあり、投資家はトークンの値上がりなどで大きな利益が得られる可能性があります。

対象が適格投資家だけに限られてしまうと、中央管理者がいない分散型ネットワークが強みのブロックチェーン、仮想通貨の理念から外れてしまいます。

そのため、規制と育成のバランスが課題になりますが、資金調達手段としてICOが定着すれば、仮想通貨市場の成長につながるでしょう。

国レベルでの統一規制の構築

アメリカは州ごとに仮想通貨への規制内容が異なるため、国レベルでの統一規制の構築が課題です。

国レベルで統一の枠組みができれば、仮想通貨への信用が高まり、仮想通貨市場全体の成長が期待できます。

アメリカ証券取引委員会(SEC)は、国レベルでの統一規制の必要性に言及しており、今後は統一規制の構築を目指していくと考えられます。

もし、国レベルで規制が統一されれば、仮想通貨取引はさらに広がり、世界レベルでの統一ルール作成につながるかもしれません。

ビットコインETFの上場

ビットコイン先物は上場しましたが、アメリカ証券取引委員会(SEC)は、ビットコインETFには否定的な立場をとり続けています。

ビットコインをはじめとする仮想通貨のETFの上場が承認されれば、その通貨の存在を政府が認めたことになり、信用が一気に高まります。

ETFの上場が認められた通貨への信用はもちろん、仮想通貨市場全体への信用が高まり、ETFを通じてより多くの投資家が仮想通貨取引に参加することになるのです。

ビットコインETFの上場は、仮想通貨市場がさらに成長するチャンスであるため、今後の動向を注視することが大切です。

カネット XXX(表情名入力)カネット

ビットコインETFが上場すれば仮想通貨の価格が急騰すると言われてイル。これについては今のところアメリカは否定的な立場だけどネ。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

逆にいえば、ずっと否定していたアメリカに認められて上場すれば、ますます値上がりが期待できるわよね。

カネット XXX(表情名入力)カネット

だから、世界一の仮想通貨大国であるアメリカの動向には注目しておいて損はないヨ!

アメリカの仮想通貨市場の動向を確認しながら、仮想通貨の取引をしよう!

アメリカは世界最大の仮想通貨市場で、ビットコインやイーサリアムなど主要通貨の取引の多くは米ドル建てで行われています。

ICOへの規制は強化していますが、仮想通貨取引に対しては友好的で、多くの人が仮想通貨取引に参加しているのです。

現在は州ごとに規制内容が異なりますが、国レベルで統一規制を導入することも検討されています。

アメリカは仮想通貨市場全体に大きな影響を与えるため、アメリカの動向を確認しながら仮想通貨の取引をしましょう。