仮想通貨のアトミックスワップとは?取引の仕組みや対応通貨を解説

仮想通貨のアトミックスワップとは?取引の仕組みや対応通貨を解説

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

仮想通貨って、取引所を使わず個人同士で取引はできないのかな?そうすれば手数料が節約できるんだけどな…。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

相手のアドレスがわかっていればできなくもないでしょうけど、信用できる相手かどうかわからないし、持ち逃げされる可能性も高いじゃない。止めた方がいいと思うわよ。

カネット XXX(表情名入力)カネット

実は、取引所を介さずに仮想通貨をやり取りする方法は存在するヨ。今日はその「アトミックスワップ」という仕組みについて見てイコウ!

HitBTCやKuCoinなど、これまで日本人が利用することができた海外の仮想通貨取引所が金融庁の警告を受け、日本人が使用できなくなるという事態が相次いでいます。

日本の仮想通貨取引所は取り扱っている銘柄が少ないこともあり、今後の仮想通貨取引の動向が不安なところですが、この状況で注目されているのがアトミックスワップという仕組みです。

これは、取引所を介することなく仮想通貨をやり取りすることができるもので、取引所の選択肢が狭まっている現在、将来的に有望な選択肢となり得るからです。

アトミックスワップの特徴と仕組み

アトミックスワップとは厳密には、違う銘柄の仮想通貨を、取引所を介さずにやり取りすることができる仕組みです。これによって、将来的に取引所が必要なくなる可能性があるのです。

アトミックスワップとは

同じ銘柄の仮想通貨ならば、今でも他人のウォレットに送ることは可能です。ただ、仮想通貨の銘柄が違えば、そのままでは送金することはできません。

例えば、ビットコインのウォレットにモナコインは送れません。このため、仮想通貨取引所でモナコインをビットコインに両替してから送金することになります。

ただ、このときに取引所に手数料を取られるという問題があります。頻繁に送金を行う人だと、この手数料が意外と馬鹿にならないのです。

また、日本の仮想通貨取引所で扱っていない仮想通貨に両替する必要がある場合、海外の取引所を利用することになりますが、上述のように日本人締め出しが行われつつあります。

こうした問題を解決できる可能性があるのが、アトミックスワップです。

アトミックスワップを利用することで、ビットコインのウォレットしか持ってない相手にモナコインを送付したとしても、相手のウォレットに相当額のビットコインが入金されるのです。

アトミックスワップの仕組みと大まかな流れ

では、アトミックスワップの仕組みとはどのようなものなのでしょうか。簡単に説明すると、下の図のようになります。

まず、左の女性が右の男性にビットコインを送ります。

このビットコインは男性に直接送られるのではなく、一時的に保管する「箱」に送られます。この「箱」には、右の男性でないと開けることができないように、男性の署名と秘密鍵が入っています。

同じように、男性が女性にライトコインを送るときも、女性の署名と秘密鍵が入った「箱」に送られることになります。この「箱」も、女性しか開けることはできません。

そして、どちらかがこの「箱」を開けたとき、もう片方も自動で開くことになります。片方の箱を開けるともう片方の箱が開き、お金が相手に送られるシステムになっているのです。

これによって、仲介者なしで種類の違う仮想通貨を交換することが可能になります。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

へぇ~。アトミックスワップを使えば仲介者がいなくても取引できるんだ。持ち逃げについても対策されているなんて、考えられたシステムだなぁ。

カネット XXX(表情名入力)カネット

仲介がないことで、たくさんのメリットがあると言われているケド、問題点もあるンダ!しっかり確認しておこウ!

アトミックスワップのメリットと問題点

アトミックスワップは便利な技術なので、さまざまなメリットがあります。ただ、現時点では問題含みのシステムであることも確かです。

メリット

アトミックスワップの主なメリットとしては、取引所の仲介が不要匿名性の保持不正取引のリスク減少の3つが挙げられます。

取引所の仲介が不要になる

上にも書きましたが、アトミックスワップに使う「箱」はブロックチェーン上にあり、中央管理者は存在していません。このため、送金を行う際に仮想通貨取引所の仲介は必要なくなります。

現時点では仮想通貨取引所の果たす役割は大きいのですが、コインチェックのような流出事件は国外でも起きており、取引所の破綻という結果を招いてしまったケースもあるのです。

こうした事態を招かないようにするためには、必要以上の仮想通貨を取引所に置かないようにするのが一番ですが、大金の着金直後にハッキング被害に遭う可能性もゼロではありません。

その点、アトミックスワップならば仮想通貨取引所のようなハッキングのリスクは大幅に低下し、取引所の破綻によってお金を失うリスクもなくなるというわけです。

匿名性が保たれている

今までの仮想通貨の送金の場合、相手に自分のアドレスを教える必要がありました。

銀行振込の際に口座番号を教えるのと同じことですが、公開鍵でも匿名性という点では疑問が残ることも確かです。

アトミックスワップの場合、送金先のアドレスはあくまでも一時的なもので、個人情報とは結びついておりません。このため、匿名性を保ったまま送金ができるのです。

不正な取引のリスクが減る

アトミックスワップは、送った仮想通貨が入っている「箱」が開けられた時点で、相手側の「箱」も開き、自分のところに通貨が送られてくる仕組みになっています。

取引相手が信用できないときに注意すべきことは、仮想通貨を持ち逃げされてしまうことです。相手に仮想通貨を送ったにもかかわらず、相手側から送られてこないのでは大損です。

ところが、アトミックスワップなら相手が連絡なしにお金を取り出しても、勝手に相手のお金も自分のところに送られてくるのです。相手が信用できなくても、契約履行が自動化されているのです。

送った仮想通貨を相手がどのように使うのかまでは分からなくても、この仕組みならば「取られ損」だけは防げるので、相手が信頼できなくても不正のリスクは減ることになります。

問題点

一方で、アトミックスワップには送金に時間がかかる手数料がタダになるわけではない現時点では通貨が限られているという3つの問題点があります。

送金に時間がかかる

上にも書きましたが、アトミックスワップに使う「箱」はブロックチェーン上にあります。これは、一般的な送金と比較してブロックチェーン上のデータが多く、承認に時間がかかることを意味しています。

このため、アトミックスワップによる通貨交換にも時間が必要です。長い場合には、1時間かかってしまうこともあるといいます。

これは、仮想通貨取引においては痛いところです。必要な仮想通貨がすぐに手に入らず、売買のタイミングを逃すことにつながりかねないからです。また、ちゃんと交換できるのか不安になるのも確かです。

手数料がかかる

実は送金時間の問題についてはある程度、対処することが可能です。それは、手数料を多めに払って優先的に送金処理をしてもらうことです。

送金を行う際にはマイニングによる承認が必要で、マイニング報酬=送金手数料が多いものから優先的に承認されていくことになるからです。

ただ、アトミックスワップのメリットは、取引所を介さないので手数料が削減できることです。送金スピードを速くするために手数料を増やすと、このメリットが失われてしまいかねません。

限られた通貨でしか成功していない

便利なアトミックスワップですが、現時点では成功している通貨は6種類だけです。ビットコイン、ライトコイン、モナコイン、ディクレッド、ヴァートコイン、ヴァイアコインです。

これらはすべてビットコインやその派生コインで、技術的な仕様に似たところがあるためです。ビットコインと技術的な仕様が異なる仮想通貨の場合、現時点では成功例は多くありません。

ただ、最近になってビットコインとイーサリアムの間で、アトミックスワップが成功しています。時価総額1位と2位の仮想通貨でアトミックスワップができれば、使う機会が増える可能性もあります。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

なるほどねぇ。アトミックスワップを使えば匿名性を保ったまま取引できるんだ。それなのに不正取引も防ぐ仕組みがちゃんとされているのね。

カネット XXX(表情名入力)カネット

でも、アトミックスワップが可能な通貨はまだ少ないンダ。この点に関しては今後に期待するとシテ、現時点でアトミックスワップに対応している通貨について見ていこうカ!

アトミックスワップに対応している通貨とは

アトミックスワップに対応している6つの仮想通貨のうち、日本の仮想通貨取引所で扱われているのはビットコイン、ライトコイン、モナコインの3銘柄です。それぞれの特徴を簡単に説明しましょう。

ビットコイン

元祖仮想通貨とも言える存在で、ほとんどの仮想通貨取引所で売買できます。時価総額は1位で、他の仮想通貨を知らなくても、ビットコインは知っているという人も多いでしょう。

ただ、マイニングの承認スピードが必ずしも速くないという欠点があります。最近になって取引の量が増え、送金に時間がかかるようになるなどの問題点も出ています。

ライトコイン

日本ではビットコインに比べると地味な存在ですが、国内の取引所で売買可能な仮想通貨のひとつです。時価総額も2018年7月現在で6位と、上位につけています。

ビットコインに技術的な仕様は似ていますが、マイニングの承認スピードが速いうえ、送金手数料が安いというメリットがあります。

モナコイン

日本の匿名掲示板・5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)発祥の仮想通貨です。時価総額は2018年7月現在で80位ですが、利用者の多くが日本人という特徴があります。

日本発の仮想通貨ということもあり、国内の取引所でも売買可能です。ただ、2018年に51%攻撃とみられる不正取引が起きており、ちょっとした話題になっています。

アトミックスワップの将来性

最初に触れましたが、海外の仮想通貨取引所で日本人締め出しの動きが出ています。取引所なしで仮想通貨をやり取りできるアトミックスワップは、今後さらに注目される可能性があります。

取引所の動向では、金融庁が取り締まれない分散型取引所(DEX)も注目されています。このDEXで、アトミックスワップの実装を予定しているところも出てきています。

いつでもどこでも仮想通貨のやりとりができる

上で取り上げたアトミックスワップが可能な仮想通貨のうち、3銘柄は日本の取引所では売買できません。売買したいならば、海外の取引所を使うしかないのです。

にもかかわらず、海外の取引所では日本人締め出しの動きが強まっています。これは金融庁によって警告を受けていることが原因のひとつです。

今利用できている仮想通貨取引所もいつ使えなくなるか分からない現状ですが、ここでアトミックスワップが脚光を浴びてきます。

アトミックスワップならば、たとえ海外の取引所が全く使えなくなったとしても、時間はかかるものの売買が可能になるからです。いつでもどこでも、どんな時でも仮想通貨のやり取りができるのです。

分散型取引所(DEX)

海外の取引所の日本人締め出しの動きは、取引所の管理者が警告を受けていることが原因です。逆に言えば、管理者のいないDEXならば、金融庁の動向に神経質になる必要はありません。

現時点でのDEXの問題点は、取引可能な仮想通貨が限られていること。DEXがブロックチェーン上に開設されており、仮想通貨のブロックチェーン同士が互換性を持っている必要があるためです。

例えばイーサデルタやバンコール、IDEXなどはイーサリアムと、イーサリアムベースのERC20トークンしか取引することができないといった具合です。

こうした中でDEXのひとつ「アルトコイン.io」はアトミックスワップを実装するとアナウンスしています。アトミックスワップによって、取り扱える仮想通貨が増えるためです。

上にも書きましたが、最近になってビットコインとイーサリアムのアトミックスワップが成功しています。この技術を利用することで、ビットコイン系とイーサリアム系の両方を取り扱えるのです。

アルトコイン.ioが成功するかどうかはまだ何とも言えないところがありますが、今後の動向には注意しておいた方がよさそうですね。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

まだまだアトミックスワップが可能な通貨は少ないけど、海外取引所の規制がどうなるかわからないからこそ、今後の導入に期待したいところね。

カネット XXX(表情名入力)カネット

そうだネ!時間がかかったり、手数料が余計かかってしまうといったデメリットも、今後解消の方向に向かっていくと思うヨ!

取引所なしで仮想通貨がやり取りできるアトミックスワップの将来性に期待!(まとめ)

仮想通貨取引所は現時点では売買の有力なツールですが、ハッキング被害のリスクがあるうえ、海外のものはいつ使えなくなるか分からない状態です。

こうした状況の解決策のひとつとなり得るのが、アトミックスワップなのです。取引所から生じる問題をなくすためには、取引所を使わないというのがある意味、最善手なのですから。

今後、アトミックスワップ可能が仮想通貨の銘柄が増えていけば、将来的には取引所が必要なくなる可能性があります。アトミックスワップの将来性と、今後の動向に注目していきましょう。