DAG型の仮想通貨とは?仕組みや特徴、メリット・デメリットを徹底解説!

DAG型の仮想通貨とは?仕組みや特徴、メリット・デメリットを徹底解説!

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

そういえば、今ある仮想通貨って、ぜ~んぶブロックチェーンで動いているの?

カネット XXX(表情名入力)カネット

そんなことナイヨ。ブロックチェーンは仮想通貨の基盤となる技術ではあるケド、中にはブロックチェーンに取って代わる「DAG」という技術を採用した仮想通貨もあるンダ。

DAGとは、有向非巡回グラフと呼ばれる仕組みのことで、ブロックチェーンを代替する仮想通貨の基盤技術として注目されています。

DAG型の仮想通貨も、ブロックチェーンと同じように、中央管理者が存在しない分散型のネットワークを目指しています。

しかしDAG型の仮想通貨には、マイナーがいない送金手数料が無料など、ビットコインなどとは異なる特徴もあるのです。

今回はDAG型の仮想通貨とは何か、そして、ブロックチェーンとの違いやメリット、デメリットについても詳しく解説します。

DAG型の仮想通貨とは

まずはDAG型の仮想通貨とは何か、そして、ブロックチェーンとの違いについて確認していきましょう。

DAGとは

DAGとは、Directed acyclic graphの略で、有向非巡回グラフと呼ばれる仕組みのこと。

ブロックチェーンを代替する仮想通貨の基盤技術として注目されており、中央管理者が存在しない分散型のネットワークを目指しています。

DAG型の仮想通貨は、取引データの承認を行うマイナーがおらず、送金手数料が無料(または少額)なのが特徴です。

DAGを採用している仮想通貨の種類は多くありませんが、ブロックチェーンの問題点を改善できる可能性があるのです。

しかし、ブロックチェーンに比べるとまだ歴史が浅く、通貨への信頼性が十分に実証されていない課題もあります。

ブロックチェーンとDAG型の違い

ブロックチェーンもDAGも、中央管理者が存在しない分散型のネットワークを目指しているのは同じです。

しかし、取引データ(トランザクション)を承認する仕組みに違いがあります。

ブロックチェーンは、複数の取引データをひとつのブロックにまとめ、承認したマイナーは報酬として仮想通貨を受け取ります。

承認されたブロックは一本のチェーンでつながれ、一方向にしか流れないのが特徴です。

一方、DAGにはマイナーが存在せず、利用者が送金データを作成する際に、他の利用者が過去に作成した未承認の取引データを承認する仕組みを採用しています。

また、DAGにはブロックがないので、上図のように1つの取引データを一方向に複数つないで記録していきます。

このように、DAGにはマイナーが不要でブロックもないことから、送金手数料がかからず、送金遅延が発生しないと言われているのです。

カネット XXX(表情名入力)カネット

「取引データがブロックにまとめられる」のと「チェーンが一方向にしか流れない」というのがブロックチェーンの特徴だけド、DAGにはそれがないンダ。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

そうすることで手数料や処理にかかる時間を省略しようってわけね。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

でも、ブロックチェーンの特徴をなくしちゃったら、健全な取引がうまくできないような気もするんだけど…。カネット、仕組みをもう少し詳しく教えて!

DAG型の仕組み(取引の流れ)

次に、DAG型の仮想通貨の仕組みを理解するために、送金取引が成立するまでの流れについて確認していきましょう。

電子署名をして送金する

保有する仮想通貨を送金するために、まずは送金データを作成します。

DAG型の仮想通貨を送金するときは、ビットコインなどの仮想通貨と同じく、秘密鍵による電子署名が必要です。

秘密鍵を持っている者だけが署名をして送金できるので、秘密鍵を盗まれない限りは不正送金されることはありません。

ここまでは、ブロックチェーンとほぼ同じです。

未承認の取引データを承認する

DAG型の仮想通貨を送金するときは、未承認の取引データの承認を求められるのが、ブロックチェーンとの違いです。

ビットコインは、未承認の取引を一つにまとめたブロックを、マイナーが承認することで取引が成立します。

一方、DAG型は送金データを作成するときに、誰かが過去に作成した未承認の取引データを、送金データ作成者が承認する仕組みになっています。

たとえば、AさんがBさんにDAG型の仮想通貨を送金する場合、Bさんへの送金データを作成するには、Cさんが作成した取引データ(未承認)をAさんが承認する必要があるのです。

このように、DAGは利用者が取引データを承認するため、マイナーが不要で送金手数料が無料(または少額)になります。

作成した送金データが確定される

作成した送金データは、DAGのネットワーク上に送られ、他の利用者が送金データを作成するときに承認されます。

しかし、承認だけでは取引は確定しません。データ作成者と承認者の間で不正が行われる可能性があるからです。

そのため、DAGでは、上図のように取引データを複数つなぎ、他の利用者からも間接的に承認された段階で取引が確定します。

このように、特定の利用者の承認だけでなく、他の利用者からの間接的な承認が得られた段階で取引を確定させることで、取引の信頼性を確保しているのです。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

DAGの場合は過去に誰かが作成した送金データを承認する必要があるんだね。

カネット XXX(表情名入力)カネット

そうすることでお互いに信頼性を高めているってことナンダヨ。それに、特定のマイナーがいるわけじゃないから、手数料もほとんどかからナイ。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

ユーザー同士で承認し合っていくイメージなのね。ブロックチェーンは1ブロック分の取引が溜まってから処理されるけど、DAGはその都度処理されるから、溜まっていくこともないわね。

DAG型の特徴

ここでは、DAG型の仮想通貨の特徴について確認していきましょう。

改ざんが困難

DAG型の仮想通貨は、利用者が過去の取引を承認していくので、取引データが直接及び間接的に承認される仕組みです。

承認された取引データには、秘密鍵による電子署名と、別の取引データを暗号化したハッシュも含まれています。

DAGは複数の取引データをつないで記録しているので、データを書き換えるには、書き換えようとするデータを直接、または間接的に承認したデータすべての秘密鍵を用意しなくてはなりません。

つまり、膨大な数の秘密鍵を用意する必要があるため、事実上改ざんは不可能なのです。

また、ハッシュから取引データを割り出すのが難しいことも、取引データの改ざんをさらに困難にしています。

通貨が発行済

DAG型の仮想通貨は、すべて発行済であることも特徴のひとつです。

ビットコインをはじめとする仮想通貨には、発行上限枚数が設定されており、まだ上限枚数に達していない通貨がほとんどです。

そして、新規発行される通貨は、取引を承認するマイナーに報酬として支払われるのです。

しかし、DAGでは利用者が取引を承認するので、マイナーに報酬を支払う必要はありません。

そのため、DAGではマイニング(通貨の新規発行)という概念がなく、通貨はすべて発行済なのです。

DAG型のメリット

DAG型の仮想通貨には、ビットコインなどの仮想通貨の問題点を改善できるメリットがあります。ここでは、DAG型のメリットについて確認していきましょう。

送金手数料が無料(例外あり)

ビットコインなどの仮想通貨を送金するときは、送金手数料が必要です。

送金手数料は取引を承認するマイナーの報酬になるため、高い手数料を支払うほど、優先して承認される仕組みになっています。

しかし、DAG型は過去の未承認データを、利用者が承認する仕組みなので、手数料無料(一部例外あり)で送金できるのです。

このように、DAG型の仮想通貨を活用すれば、送金手数料が大幅に削減できます。

送金データの承認時間が短い

ビットコインなどの仮想通貨は、取引データをひとつにまとめたブロックを承認するのが一般的です。

仮想通貨の種類によって異なりますが、ビットコインの場合は10分ごとに、マイナーがブロックを承認します。

しかし、DAG型にはブロックが存在せず、取引データを利用者が承認するので、比較的承認時間が短いのです。

ビットコインは承認に10分かかるのが課題ですが、DAG型の仮想通貨なら、承認までの時間を短縮できる可能性があります。

スケーラビリティ問題がない

スケーラビリティ問題とは、取引に参加する人や取引数の増加に伴い、送金遅延や手数料の高騰といった問題が発生すること。

ビットコインなどの仮想通貨は、取引が増加すると、手数料が高いデータを優先して承認します。

手数料が低いと未承認のまま残ってしまうため、手数料の高騰が起こるのです。

また、ブロックにはデータ容量が限られているので、ブロックに入らないデータがいつまでも残り、送金遅延が発生します。

一方、DAG型は利用者が取引データを承認するので、マイナーを必要とせず、手数料がかかりません。

また、ブロックがなく、取引データを直接承認する仕組みなので、取引が増えても送金遅延が発生しないのです。

ビットコインやイーサリアムなどの主要通貨は、スケーラビリティ問題を抱えていますが、DAG型の仮想通貨を活用すれば、スケーラビリティ問題を解決できるかもしれません。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

ブロックチェーンのように改ざんが難しくて信頼性も高い。それなのに手数料がかからなくて送金処理が速いって、DAGっていいことばっかりじゃない!

カネット XXX(表情名入力)カネット

…だといいんだケド、メリットだけではないヨ。DAG型のデメリットも確認してオコウ!

DAG型のデメリット(課題)

DAG型の仮想通貨には、スケーラビリティ問題を解決できる可能性がありますが、デメリットや課題もあります。続いて、DAG型のデメリットについて確認していきましょう。

通貨への信頼性が十分に実証されていない

DAG型を採用している仮想通貨の種類はまだ少なく、外部からの攻撃に対して耐性があるかを十分に検証できていません。

ブロックチェーンを代替する技術として注目されていますが、歴史が浅く、これから問題点が明らかになる可能性もあるのです。

一方、ビットコインなどの仮想通貨は課題もありますが、主要通貨として成長を遂げてきた実績があります。

また、ブロックチェーンは仮想通貨以外にも、さまざまなビジネスで活用が期待されていることから、技術への信頼性が実証されていることがわかります。

そのため、DAG型を普及していくためには、さらに技術開発を進め、安全に運用できることを証明していく必要があるでしょう。

中央集権的な仕組みが残っている

DAG型の仮想通貨の一部には、中央集権的な仕組みが残っているのも課題の一つです。

ブロックチェーンは分散型台帳とも言われ、中央管理者が存在せず、ピア・ツー・ピアでつながった複数のコンピューターで相互管理する仕組みを採用しています。

DAG型も中央管理者が存在しない分散型のネットワークを目指していますが、外部からの攻撃を防ぐために、中央集権的な仕組みを残している通貨もあります。

たとえば、DAG型の仮想通貨であるアイオタ(IOTA)は、外部からの攻撃を防ぐために、Coordinatorという仕組みで取引データを監視しています。

このように、DAG型は理想とする分散型ネットワークを完全に実現できるかが課題なのです。

プラットフォームとしての機能が不十分

仮想通貨の中には、プラットフォーム型と呼ばれる仮想通貨があります。

代表的な通貨はイーサリアムです。イーサリアムのプラットフォームを利用して、トークンの発行や分散型アプリケーションの構築、スマートコントラクトの実装などが可能です。

しかし、DAG型の仮想通貨は、プラットフォームとしての機能が不十分だと言われています。

DAG型の仮想通貨であるバイトボール(byteball)には、スマートコントラクトが実装されているようですが、イーサリアムほど多様なプラットフォーム性はありません。

代表的なDAG型の仮想通貨を2つ紹介

最後に、代表的なDAG型の仮想通貨を2つ紹介します。

アイオタ(IOTA)

IOTA

引用元:IOTA公式

アイオタ(IOTA)は、IoT(モノのインターネット)業界のマイクロペイメント(超少額決済)を実現するために作られた仮想通貨。

時価総額は全ての仮想通貨の中で第10位(2018年5月2日現在)に位置し、DAG型の仮想通貨では最も大きい通貨です。

アイオタ(IOTA)の送金手数料は無料で、取引データ(トランザクション)は、利用者が最低二つ以前の取引データを承認するように生成されます。

現在はCoordinatorという仕組みにより、承認済の取引データをチェックして、外部からの攻撃から守っているため、中央集権的な仕組みが残っています。

しかし、利用者の承認だけで安全に運用できる体制が整えば、Coordinatorは役割を終え、将来は完全に分散化されると考えられています。

バイトボール(byteball)

バイトボール(byteball)は、2016年12月に運用をスタートしたDAG型の仮想通貨です。

アイオタ(IOTA)と同じように、利用者が送金データを作成する際に、他の利用者が作成した過去の未承認データを参照します。

また、ビットコインのようなブロックはありません。

バイトボール(byteball)は、二重支払いを防ぐためにWitnessという仕組みを採用しているのが特徴です。

取引データの承認は12人のWitnessが行っており、Witnessに報酬が支払われるため、少額の送金手数料が発生します。

つまり、バイトボール(byteball)も中央集権的な仕組みが残っており、完全には分散化されていません。

バイトボール(byteball)のもう一つの特徴が、プラットフォームとしての機能があることです。

スマートコントラクトを活用し、送金相手を間違えたときにキャンセルできる「条件付き決済」や、保険金の支払い事由が発生したら自動で支払いを受けられる「PSP保険」などを提供しています。

カネット XXX(表情名入力)カネット

DAGはブロックチェーンの短所を補う頼もしい技術ではあるんだけど、中央集権的なところが残っているなど、検討すべきポイントもあるンダ。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

そうは言っても、手数料がかからなかったり送金詰まりが無くなるというのは理想的よね。DAG型の通貨がますます広がることで仮想通貨の未来も明るくなるんじゃないかしら。

DAGとブロックチェーンの違いを理解して、仮想通貨の取引をしよう!

DAG型の仮想通貨は、マイナー不要で送金手数料がかからず、スケーラリビティ問題が発生しないのがメリットです。

そのため、ブロックチェーンを代替する仮想通貨の基盤技術として注目されていますが、信頼性が十分に実証されていない課題もあります。

DAG型の仮想通貨は、まだ種類が少ないですが、ブロックチェーンにはないメリットがあるので、今後はもっと増えるかもしれません。

DAGとブロックチェーンの違いを理解して、仮想通貨の取引をしましょう。