仮想通貨のFUDとは?言葉の意味と価格暴落を引き起こす要因を詳しく解説

仮想通貨のFUDとは?言葉の意味と価格暴落を引き起こす要因を詳しく解説

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

Twitterを見てると「○○が暴落する」とか「▲▲取引所で不正アクセス発生」っていうツイートが流れてきて、不安になることが多いのよね…。でも自分で調べてもそんな情報は見つからないの…。

カネット XXX(表情名入力)カネット

それは、典型的な「FUD」ダ!不安とか恐怖心を煽るためにデタラメな情報を流しているんダヨ!

仮想通貨取引にかかわっているとよく目にする単語に「FUD」があります。ネガティブな情報を流すことだと漠然と分かっていても、なぜ行われるのかなどについては知らない人も多いでしょう。

今回はFUDとは具体的にどのようなものなのか、なぜFUDが行われるのか、FUDにどのように対処していけばいいのかなどについて、説明していきましょう。

FUDとは?

FUDとはFear(不安)、Uncertainty(不確実性)、Doubt(疑問)の頭文字を取ったもので、仮想通貨取引を行っている人の不安を煽ることが目的です。

FUDは信憑性の低い情報を流して不安を煽ること

人間というのは基本的に、ポジティブな情報よりもネガティブな情報に対して敏感です。誰かが自分を褒めていることはなかなか耳に入りませんが、自分の悪口は容易に耳に入ってくるようなものです。

こうした人間の習性を利用し、不安になる情報、確実性の低い情報、疑問を抱かせるような情報を流し、不安を煽ることをFUDといいます。

FUDの特徴として、情報そのものの信憑性が低いということが挙げられます。ガセネタで不安を煽るのがFUDと説明すれば、分かりやすいのではないでしょうか。

FUDの使用例

FUDの有名な例としては、ソニーによる「ゲートキーパー(GK)事件」が挙げられます。一企業がFUDに手を染めていたケースとして、今でも挙げられることが多いものです。

ネットの掲示板にソニー以外のゲーム機をけなし、ソニー製品を褒める書き込みがあったのですが、IPを調べてみるとソニーの社内から書かれたものだと分かりました。

他社のゲーム機に対するネガティブな内容も、根拠に乏しいものでした。自社の商品の売り上げをアップさせるために、他社に対して匿名でネガティブキャンペーンを行っていたというわけです。

このように、FUDは単なる罵詈雑言ではなく、何らかの目的があってネガティブな情報を流すというもの。GK事件の場合は、自社の業績アップが目的だったのです。

FUDの狙い

仮想通貨におけるFUDの場合、3つの狙いが考えられます。仮想通貨の価格を操作すること、仮想通貨市場そのものを衰退させること、自らのサイトのアクセスを稼ぐことです。

価格操作

FUDを行うことで、仮想通貨の価格は下がる可能性が高くなります。この価格操作によって、利益を得ようとするという目的が考えられます。

株式用語で「空売り」というものがあります。これは現物を持っていないにもかかわらず、売却契約を締結することです。空売りで利益を得るためには、相場が下落しなければなりません。

つまり、仮想通貨の空売りを行うと同時にFUDも行えば、価格が下がって利益を得られる可能性が高くなるというわけです。

仮想通貨市場の衰退

証券業界やFX取引業界から見ると、仮想通貨は一種のライバルです。仮想通貨市場が盛り上がれば、自分たちの業界から顧客が減り、市場の衰退につながってしまいかねません。

仮想通貨市場に顧客を取られないためには、市場そのものが衰退してしまえばいいのです。つまり、自分たちの既得権益を守るため、FUDに手を染めるという形になっているのです。

アクセス数稼ぎ

上にも書きましたように、人はポジティブな情報よりネガティブな情報に対して敏感です。この習性を利用して、ネガティブな情報を流してアクセス数を稼ぐ悪質なアフィリエイトサイトなどがあります。

しかも、仮想通貨はブロックチェーンをはじめとする新技術によって作られているため、ネット上の関心は高い部類に入ります。この関心を利用して、FUDを行うのです。

ネガティブな情報によってアクセス数がアップすれば、アフィリエイト報酬の増加につながります。彼らにとってはFUDによる仮想通貨市場への悪影響は、ある意味どうでもいいことなのです。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

価格操作や市場の衰退もそうだけど、自分のサイトのアクセス数稼ぎのためなんて、すごく自分勝手だと思うわ!

カネット XXX(表情名入力)カネット

FUDは人の心理を巧みに利用した悪質な行為ダヨ。実際に世界中で発生したFUDが、価格変動などの影響を及ぼしているんダ。

実際にあった主なFUD

仮想通貨関係で実際にあったFUDの中でも代表的なものとしては、コインチェックに関するもの、各国の規制に関するもの、テザー社に関するものが挙げられます。

コインチェックのFUD

2018年1月にネムの流出事件を起こした日本の仮想通貨取引所・コインチェックに関するFUDが流れ、仮想通貨の価格に悪影響を与えました。

概要

コインチェックは事件後に、不正に引き出された仮想通貨・ネム580億円分については日本円で返却することをアナウンスしており、返却するめども立っていました。

にもかかわらず「コインチェックが破綻する」というネガティブな情報が流れたのです。ハッキングを受けた取引所が破綻するのは珍しいことではないので、信じた人も多かったでしょう。

実際には、現在に至るまでコインチェックは破綻しておらず、買収によってマネックスグループの一員となっています。つまり「破綻」はガセネタで、典型的なFUDだったわけです。

価格変動などの影響

仮想通貨の価格は2017年12月のピーク以降、下落傾向にありましたが、FUDによってさらにこの傾向が強くなってしまいました。

ビットコインの場合、ピーク時には1BTC=200万円を超えていたのが、100万円を切る価格になってしまったのです。

各国規制のFUD

2018年初めには、アジア各国で仮想通貨が規制されるというFUDが流され、相場に悪影響を与えるという事態が発生しています。

概要

中国では2017年9月、ICO(イニシャル・コイン・オファリング)を全面禁止するという規制強化が行われました。これと同じようなことが、他のアジアの国でも行われるという情報が出てきたのです。

具体的には韓国やインドで仮想通貨への全面規制が行われるようになるというもので、マスコミを通じて情報が拡散されていきました。

しかし、実際には韓国で行われたのは本人確認の規制のみ、インドで行われたのは違法なICOへの規制のみで、全面規制とは言えないものだったのです。

価格変動などの影響

上述のコインチェックのFUDは国内市場への影響が主でしたが、各国規制のFUDは世界規模の影響となり、仮想通貨の価格を下げる要因のひとつとなりました。

テザー社のFUD

テザー(USDT)は1USDT=1米ドルのペッグ通貨として広く知られていますが、このテザーをめぐってもFUDとみられる情報が飛び交ったことがあります。

概要

テザーをはじめとするペッグ通貨が法定通貨に準じた価格を保てるのは、中央管理者であるテザー社が発行したUSDTと同じ額の米ドルを所持しているからだとされています。

実際、同じペッグ通貨であるトゥルーUSD(TUSD)は米ドルと交換することで発行される仕組みになっています。支払った米ドルが担保になっている形です。

ところが、このテザー社が発行したUSDTと同じ額の米ドルを保持していないのではないかというFUDが流されたのです。ペッグ通貨の前提が否定されるような情報なので、またたく間に広がりました。

価格変動などの影響

このFUDが事実ならば、ビットコインの価格が暴落するのではないかという観測が流れ、仮想通貨の価格に悪影響を与えました。

多くの仮想通貨の価格は2018年1月に大幅な下落を見せていますが、それまでに価格が上がりすぎていたこともありますが、この3つのFUDの影響も無視できないでしょう。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

FUDがこんなにも大きな影響を及ぼしているなんて驚きだね…。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

仮想通貨は特に、インフルエンサーとか人の意見で価格が変動しやすいから、余計影響が大きいのかもね。それも見越したうえでって思うと、余計悔しい!

カネット XXX(表情名入力)カネット

心理状況が影響しやすい仮想通貨の世界では、FUDの他にも気を付けたい「FOMO」というものもアル。こちらもチェックしておこウ!

投資家の心理状況「FOMO」

また、投資家にありがちな心理状況として「FOMO」と呼ばれるものがあります。いったいどのような心理状況なのでしょうか。

FOMOとは?

FOMOとは「Fear Of Missing Out」の頭文字を取った略語で、直訳すると「見逃すことに対する恐怖」という意味になります。

仮想通貨の値動きは株や外貨と比較すると大きいため、数分の遅れが機会損失につながる可能性があります。この機会損失に対する恐怖がFOMOという心理状況なのです。

FOMOにより正常な取引が困難になることも

FOMOの問題点は、正常な取引が困難になる可能性があることです。機会損失を恐れるあまり、適切なタイミングでの売買ができなくなってしまいます。

例えば「この仮想通貨をここで売ると、さらに価格が上がって機会損失になりかねない」という恐怖心です。結果として売り時を逃してしまうことにつながりかねません。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

不安を煽る「FUD」に、損するんじゃないかという恐怖心「FOMO」…。どっちも頭ではわかっていても、いざとなると冷静な判断ができなくなるかも…。

カネット XXX(表情名入力)カネット

ある意味それが人間らしさだヨ。だから、これから説明する対処法を常に意識しておいてほしいンダ!

FUD・FOMOに惑わされないための対処法

FUDやFOMOに惑わされることは、仮想通貨取引にとってはマイナス要素です。何らかの対策を立ててFUDやFOMOに惑わされないようにする必要があります。

具体的な対策としてはネガティブな情報をすぐに信用しない、複数の情報ソースを調べる、FUDやFOMOという状況があることを認識しておくことなどが考えられます。

ネガティブな情報をすぐに信用しない

上にも書きましたように、人はネガティブな情報を信じてしまいがちです。だからこそ、ネガティブな情報を掴んだときには、情報が正しいのかどうか確認する必要があります。

たとえマスコミを通じて流れている情報であっても、信憑性が高くないケースがあります。「~によると~という」というような、特定の人物による伝聞の形を取っているものは、必ずしも信頼が置ける情報ではないので、注意が必要になります。

情報ソースを複数調べる

テレビや新聞といえども、誤報は十分に考えられることです。情報ソースが1つだけでは、間違った情報を信じてしまうという事態も十分に考えられます。

例えばいくつかの新聞を読むなど、複数の情報ソースを当たってみれば、どの情報が信頼できるかがある程度分かります。全部の情報ソースが一致していれば信用性は高いですし、情報ソースごとに情報に相違が見られるようならば、信用性は高くないとみていいでしょう。

FUD・FOMOという状況が存在することを認識する

FUDやFOMOに惑わされるような人は、そもそもFUDやFOMOという状況が存在するということを認識していないことも考えられます。

ネガティブな情報を流して仮想通貨の相場を操作するという状況を想定していないから、FUDに引っかかってしまうというわけです。

FUDやFOMOについてちゃんと認識していれば「この情報はFUDなのではないか」と疑うことが可能になるというわけです。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

疑うこと。情報を自分で調べること。そして、FUD・FOMOがあることを認識すること。これが大事な3原則ね!

カネット XXX(表情名入力)カネット

特に最後の「認識」は重要ダヨ。「こういう手口がある」ということを知っているだけでも冷静に対処できることが多いからネ。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

仮想通貨に限らず、デタラメな情報はインターネット上に溢れてるからね…。お金に関することならなおさら注意しないと!

FUDに惑わされないためには常に冷静な判断力を持つことを心掛けよう(まとめ)

FUDに惑わされる人が多いのは、FUDによって仮想通貨の価格に悪影響が出た例が存在していることからも分かります。よくないのは、いつまでもFUDやFOMOに惑わされ続けることです。

まずFUDやFOMOというものが存在しているということを認識したうえで、惑わされないように冷静な判断力を持つことが、FUDやFOMO対策になるのではないでしょうか。