韓国の仮想通貨市場の現状は?規制内容やこれまでの動き、ニュースを解説

韓国の仮想通貨市場の現状は?規制内容やこれまでの動き、ニュースを解説

カネット XXX(表情名入力)カネット

今日は、韓国の仮想通貨市場について説明するヨ。韓国はアメリカ、日本に次いで世界で3番目に大きい市場を誇る「仮想通貨大国」なんダ。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

仮想通貨市場のメインストリームにある国ってことだね!

カネット XXX(表情名入力)カネット

ただ、ICOの禁止などの動きはアル。仮想通貨の発展と健全な運営のために韓国が取り組んでいることを順番に見ていこウ!

韓国は「仮想通貨大国」の一つで、アメリカ、日本に次ぐ、世界で3番目に大きい市場です。

アップビット(UPbit)をはじめ、世界でも有数の取引量を誇る仮想通貨取引所が存在しており、若い世代を中心に仮想通貨取引が活発に行われています。

一方で、日本と同様に、仮想通貨投資の失敗や詐欺が社会問題化しており、韓国政府はICO(仮想通貨を使った資金調達)を禁止しました。

しかし、今のところは仮想通貨を排除する考えはなく、むしろ、仮想通貨取引の正常化に向けた取り組みを行っています。

今回は韓国の仮想通貨市場の現状、そして、これまでの動きやできごと、規制などについて確認していきましょう。

韓国の仮想通貨市場の現状とは

まずは、韓国の仮想通貨市場の現状について見ていきましょう。

世界有数の「仮想通貨大国」の一つ

韓国は、世界有数の「仮想通貨大国」の一つです。アメリカ、日本に次ぐ、世界で3番目に大きい市場だと言われています。

主要通貨の取引の内訳を確認すると、韓国ウォン建ての取引がTOP5に入っており、ウォン建てのビットコイン取引は世界4位となっています。

また、韓国はビットコインよりも、アルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨)取引の割合が大きいのが特徴です。

イーサリアム、イオス、ビットコインキャッシュ、リップルはウォン建ての割合が大きく、中でもリップル(XRP)は、ウォン建て取引が全体の約38%(2018年5月14日時点)を占めています。

仮想通貨投資の失敗や詐欺が社会問題化

韓国では、日本と同様に、仮想通貨投資の失敗や詐欺が社会問題化しています。

2018年1月に仮想通貨価格が乱高下したときには、仮想通貨投資に失敗し、資産を失ったことを理由に自殺をする事件が複数発生しました。

また、指定したウォレットアドレスに、仮想通貨を送金しなければ家族を殺害するという脅迫状を送り付けるという事件も起こっています。

さらに、仮想通貨マイニング機器への投資、仮想通貨取引所への上場、ICOなどを謳った詐欺被害も拡大しているのです。

そのため、韓国では、仮想通貨取引の投資家保護や犯罪防止が課題になっています。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

韓国では仮想通貨投資に関する深刻な事件や詐欺が多数発生しているのね。

カネット XXX(表情名入力)カネット

それだけ多くの人がかなりの資産をかけて投資していると考えられるヨネ。だから、これらの問題についてしっかりと対応していかなければならないンダ。

これまでの動きやできごと

次に、仮想通貨に関する、韓国のこれまでの動きやできごとについてお伝えします。

ICOを全面禁止

韓国では、2017年9月に、ICO(仮想通貨を使った資金調達)が全面禁止されました。投資家をICO詐欺から守ること、テロリストの資金流入を防ぐことが主な目的です。

ちなみに、中国も2017年9月にICOの禁止を発表しました。中国、韓国と続けてICO禁止を発表したこともあり、ICOでよく使われるイーサリアムの価格が下落したのです。

韓国では、ICOを謳った詐欺が社会問題化していました。

ICOは起業して間もない企業にとっては有効な資金調達方法であり、うまく活用すれば、韓国経済にプラスに作用する可能性もあります。

しかし、当時の状況から、投資家保護や詐欺防止を優先すべきだと判断し、韓国政府は規制強化へ動いたのです。

※参考:
韓国もICOを全面禁止、現地報道 ビットコインは一時3%安

仮想通貨取引の全面禁止を検討

2018年1月には、韓国政府は「国内における仮想通貨取引の全面禁止」を検討します。

仮想通貨を巡る詐欺事件などを受け、韓国政府は「取引所の閉鎖までを視野に入れた規制案を検討している」と発表したのです。

当時は仮想通貨価格が乱高下しており、仮想通貨投資に失敗し、資産を失ったことが原因で自殺をする人もいました。

仮想通貨がもたらすメリットよりも、社会に混乱を招くデメリットのほうが大きいと判断したのでしょう。

仮想通貨取引により、資本が国外に流出することを恐れた中国と目的は異なりますが、仮想通貨取引の禁止を検討するまでの流れは中国と似ています。

規制強化から正常化へ方向転換

しかし、韓国政府の「仮想通貨取引を全面禁止にする規制案」に、韓国国民は若い世代を中心に大反発します。

韓国には20万人以上の署名が集まると、政府が方針を検討して回答しなければならない「国民請願」という制度があります。

この国民請願で、仮想通貨取引規制案に反対する20万人以上の署名が集まったため、韓国政府は意見の表明を迫られました。

そして、2018年2月、韓国政府は「全世界が仮想通貨の枠組みを構築中であるため、規制強化よりも正常化に向けて取り組んでいく」と発言し、規制強化から正常化に方針を転換したのです。

2018年3月には、ICO禁止の解除を検討しているという報道、そして、2018年5月には、韓国の国会議員グループがICOの合法化に関する法案に取り組んでいるとの報道も出ています。

※参考:韓国の議員グループ、ICO合法化に向け法案を提出へ

公務員による仮想通貨の所有や取引を禁止

2018年3月、韓国政府は公務員による仮想通貨の所有や取引を禁止しました。

たとえ職務内容が仮想通貨と関わりがなくても、公務員は仮想通貨取引が一切できなくなったのです。この韓国政府の決定は、政府が公務員の仮想通貨取引禁止を決めた最初の事例となりました。

公務員の仮想通貨の所有や取引を禁止するのは、インサイダー取引を防ぐ狙いがあります。

インサイダー取引とは、関係者だけが知りえる重要情報をもとに金融商品の取引をして、不正に利益を得ることです。

政府は仮想通貨取引の規制を行う権限を持っているため、公務員に仮想通貨取引を認めると、インサイダー取引につながる恐れがあるのです。

韓国政府が、公務員の仮想通貨の所有や取引禁止を決めたのは、仮想通貨取引の正常化に取り組んでいることを、国民にアピールする狙いもあると考えられます。

※参考:韓国 公務員の仮想通貨取引き禁止

カネット XXX(表情名入力)カネット

韓国での仮想通貨取引の禁止は多くの人の反発によって正常化へ方針転換する形となったケド、公務員が仮想通貨を取引することは禁じられているンダ。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

公務員というだけで所有することすらできないなんて少しやりすぎな気もするけど、インサイダー取引防止のために万全の対策を取っているってことなんだね。

カネット XXX(表情名入力)カネット

それもあるし、ある意味韓国政府の「本気」を国民にアピールする目的もあると思ウ。徹底して取り組むことで、仮想通貨取引の環境整備に少しでも早く近づけるんじゃないカナ。

韓国の仮想通貨を巡る主なできごと

続いて、韓国の仮想通貨を巡る主なできごとについて確認していきましょう。

仮想通貨取引所ビッサム(bithumb)でハッキング被害

2017年7月に、韓国の仮想通貨取引所ビッサム(bithumb)において、ハッキング被害が発生しました。

取引所職員のPCがサイバー攻撃を受け、3万件以上の顧客情報が流出し、顧客口座から数百万円が紛失する事件も同時に発生したのです。

ビッサムは、当時の韓国最大の仮想通貨取引所で、全世界の仮想通貨取引所の中で取引量第1位を記録したこともあります。

韓国の主要取引所で起きた事件ということもあり、国内外の投資家から注目を集める事件となりました。

※参考:韓国の仮想通貨取引所まとめ!UPbitやBithumbなど最新ニュースも

仮想通貨取引所のアップビット(UPbit)が新たに開設

2017年10月には、仮想通貨取引所のアップビット(UPbit)が新たに開設されました。

アップビットは、メッセンジャーアプリのカカオトークを運営しているカカオ社が出資するグループ企業が、アメリカのBittrex(世界で最も有名な仮想通貨取引所の一つ)と独占契約を結んだことで誕生します。

100種類以上の仮想通貨と、200以上の通貨ペアを取り扱っており、取扱通貨数は韓国国内最大です。

現在は、韓国最大の仮想通貨取引所に成長し、全世界のTOP5に入る取引量を誇ります。

韓国ブロックチェーン協会が自主規制ルールを発表

韓国ブロックチェーン協会は、2017年6月に設立された、韓国国内の仮想通貨取引所からなる自主規制グループです。

2018年4月に、仮想通貨取引所向けの自主規制の枠組みを発表しました。

自主財源と顧客資金の分別管理、最低純資産(20億ウォン)の維持、定時監査と財務レポートの発行が主な内容です。

韓国ブロックチェーン協会が、各取引所がルールに準拠しているかを調査します。

日本においても、2018年4月に「日本仮想通貨交換業者協会」が発足しており、仮想通貨取引の正常化には、自主規制ルールの制定と順守が重要になるのです。

※参考:韓国ブロックチェーン協会、自主規制ルールを発表

※参考:仮想通貨交換業者、団体を統一 自主ルール作成へ

カネット XXX(表情名入力)カネット

日本でもマウントゴックス事件やコインチェック事件など、取引所のハッキング事件を受けて自主規制ルールが整備されているけど、韓国でも大きなハッキング被害による自主規制ルールの整備が日本より早く行われてイル。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

ハッキング事件やトラブルが起きてしまったら、二度と同じ過ちを犯さないことも大切だものね。日本でもコインチェック事件以降、仮想通貨の相場は冷え込んでしまったけど、韓国でも同じような影響はあったのかしら?

仮想通貨市場全体に与える影響

韓国で仮想通貨への規制強化や不祥事などが報じられると、仮想通貨の価格や時価総額にどのような影響があるのでしょうか。

ここでは、韓国が仮想通貨市場全体に与える影響についてお伝えします。

規制強化は一時的な影響を与える

韓国は、仮想通貨の主要市場の一つであるため、韓国で仮想通貨への規制強化や不祥事などが報じられると、仮想通貨市場全体に影響を与えます。

たとえば、2018年5月11日に、韓国最大の仮想通貨取引所アップビット(Upbit)が、詐欺の疑いで家宅捜索を受けているというニュースが報じられました。

上図はビットコインのチャートですが、この報道を受けて、5月11日からビットコイン相場が急落しています。

その後は上昇に転じていますが、アップビットに関する報道が、ビットコイン価格に影響を与えたのです。

アップビットは韓国最大の仮想通貨取引所で、全世界でもトップクラスの取引所であることから、世界の投資家が反応し、ビットコインを売却しました。

また、ICOを禁止したときにイーサリアムの価格が下落したように、政府の規制強化も仮想通貨市場に影響を与えます。

そのため、日本で仮想通貨取引をするときも、韓国の動きを確認しておくことが大切です。

※参考:韓国検察が国内最大の取引所に家宅捜索、仮想通貨市場も反応

韓国単独の規制強化の影響は限定的

韓国政府が規制を強化すると、一時的には仮想通貨市場に影響を与えます。しかし、韓国単独の規制強化だけでは、市場に与える影響は限定的だと考えられます。

韓国はアルトコインの取引割合が大きく、ウォン建てのビットコイン取引は全体の約7.5%(2018年5月15日時点)しかありません。

仮想通貨は、ビットコインの価格が、仮想通貨市場全体の価格や時価総額に大きな影響を与えます。

そのため、韓国が単独で仮想通貨への規制を強化しても、仮想通貨市場全体に与える影響は一時的なものになるでしょう。

また、国民の反発で規制強化から正常化へ転換するなど、韓国政府の規制強化路線は和らいでいることから(2018年5月時点)、今後さらに規制を強化する可能性は低いと考えられます。

今後市場に影響を与える可能性があること

最後に、韓国において、今後市場に影響を与える可能性があることについて確認していきましょう。

仮想通貨決済導入への取り組み

韓国では、仮想通貨決済導入への取り組みが活発化しています。

韓国の仮想通貨取引所ビッサムは、決済プロバイダと提携し、韓国国内で仮想通貨決済ができる店舗を、2018年内に8,000店舗確保することを目標にしています。

また、韓国最大の仮想通貨取引所であるアップビットも、出資元のカカオ社が抱える数百万人規模のユーザーと12,000店舗に仮想通貨決済を導入するという報道が出ています。

このように、韓国では仮想通貨決済への関心が高まっており、普及すれば仮想通貨価格に影響を与える可能性があります。

ブロックチェーン企業の取り組み

韓国におけるブロックチェーン企業の取り組みも、仮想通貨市場に影響を与える可能性があります。

たとえば、2018年5月9日に金融大手のSBIホールディングス(日本)は、傘下のSBIリップルアジアが、韓国の仮想通貨取引所コインワンの子会社と、リップルのブロックチェーンを使った国際送金システムのライセンス契約を締結したと発表しました。

他にも、国外のブロックチェーン企業の多くが、仮想通貨を利用したビジネスを韓国で展開することを目指しています。

韓国には、仮想通貨の取引量や影響力があるので、企業にとって恩恵が大きいのです。

このように、韓国でのブロックチェーン企業の取り組みが、仮想通貨ビジネスの可能性を広げ、仮想通貨価格にも影響を与えるかもしれません。

カネット XXX(表情名入力)カネット

韓国は仮想通貨大国だからこそ、投資家保護や犯罪の防止を考え、政府を挙げて様々な取り組みをしてイル。決済手段としてはもちろん、ブロックチェーンを導入する取り組みも進められているから、これからの動向に注目しておこウ!

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

投資対象としてはもちろん、日常生活に取り入れられれば急激に普及するだろうからね。仮想通貨の便利さが多くの人に知られれば、価格変動にも影響するだろうし、韓国の動向には期待したいね!

韓国の仮想通貨を巡る動きや取り組みを理解して、仮想通貨を取引しよう!

韓国では、若い世代を中心に仮想通貨取引が活発に行われています。しかし、仮想通貨投資の失敗や詐欺、インサイダー取引などが社会問題化しているのも事実です。

そのため、韓国政府は一時、仮想通貨の全面禁止などの規制強化を検討していましたが、国民の反対を受けて、正常化へ方針を転換しました。

また、韓国は仮想通貨の主要市場の一つであることから、仮想通貨取引所やブロックチェーン企業が、仮想通貨ビジネスに積極的に取り組んでいます。

仮想通貨価格に影響を与える可能性があるので、韓国の仮想通貨を巡る動きや取り組みを理解して、仮想通貨を取引しましょう。