ERC20は仮想通貨トークン発行のための規格!特徴や対応ウォレットを紹介

ERC20は仮想通貨トークン発行のための規格!特徴や対応ウォレットを紹介

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

ICOのサイトなんかでよく見る「ERC20」って何だろ?

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

それ、私もよく目にするわ。仮想通貨のひとつなんだろうけど、詳しいことは知らないわね…。

カネット XXX(表情名入力)カネット

ERC20は仮想通貨じゃないヨ!仮想通貨を発行するための規格のことで、この規格を使うことでいろんなメリットがあるンダ!

仮想通貨について調べていると、よく目にするのが「ERC20」という単語です。ICO(イニシャル・コイン・オファリング)案件に興味を持っている人なら、必ずと言っていいほど見たことがあるでしょう。

今回はERC20とはどのようなものなのか、現時点でどのようなメリットがあり、どのような問題点を抱えているのかなどについて解説していきます。

ERC20とは?

ERC20とは、イーサリアムベースの仮想通貨を発行するための規格のひとつです。さまざまな仮想通貨が、このERC20の規格にのっとって作られています。

ERC20は仮想通貨ではない

意外と多いのが「ERC20」というのが仮想通貨の名前だと誤解している人です。取扱銘柄の多い海外の仮想通貨取引所を見れば分かりますが、そのような仮想通貨は存在していません。

ERC20とはあくまでも規格の名称で、その規格にのっとった仮想通貨が存在しているのです。この規格に準拠した仮想通貨を作ることで、次に紹介するようなメリットがあります。

ERC20の特徴

ERC20のメリットとしては、次の3つが挙げられます。仮想通貨取引所に上場しやすいことICOに利用しやすいこと共通したウォレットが利用できることです。

取引所に上場しやすい

ERC20が作られる前は、仮想通貨は一から開発しなければなりませんでした。

このため、新しいアルトコインはセキュリティー上の問題があるとみなされ、仮想通貨取引所への上場が難しかったのです。

取引所の側から見れば、ビットコインのような知名度の高い仮想通貨は安心して取り扱うことはできても、知名度の低いアルトコインを取り扱って、もし流出されたらたまったものではないですよね。

これに対して、ERC20の場合はベースとなるイーサリアムがしっかりしていますし、規格にのっとって仮想通貨を作れば一定の質は保証されます。

このため、取引所サイドも「ERC20に準拠しているのならセキュリティー上の問題はある程度、クリアしているだろう」と判断し、上場しやすくなってくれるというわけです。

ICOに利用しやすい

ICOのためには仮想通貨を作る必要がありますが、一から作るとなると技術的なハードルが高いため、簡単にできるものではありません。

その点、ERC20ならば技術面での基礎的な部分はイーサリアムが担っていますので、仮想通貨作りの技術的ハードルは多少なりとも低くなります。

仮想通貨が作りやすくなればICOに利用しやすくなるというわけで、あとはその時間と手間を信頼に足るホワイトペーパーを作成することに注力すればいいのです。

共通したウォレットが利用できる

不便な話ですが、ビットコインとイーサリアムは同じウォレットで管理することができません。これは、ビットコインとイーサリアムではブロックチェーンに互換性がないためです。

このため、多くの種類の仮想通貨を持っている人は、それぞれの仮想通貨に対応したウォレットを持っていなければなりません。あまりユーザーフレンドリーとは言えない仕様ですよね。

ところが、ERC20に準拠している仮想通貨ならば、全部同じウォレットに入れて管理することが可能。ERC20準拠の仮想通貨は数万銘柄あり、そのすべてが同じウォレットで管理できるのです。

ただし、すべてのウォレットが使えるわけではなく、あくまでもベースとなるイーサリアムに対応したウォレットのみです。具体的にどのウォレットなのかは後述します。

ERC20とERC20トークンの違い

ERC20ERC20トークンは、名前が似ているせいか混同している人も多いでしょう。この2つ、何が違っているのでしょうか。

まず、ERC20は仮想通貨を作るための規格です。この規格がもたらすメリットについては、上で説明している通りです。

そして、ERC20トークンとは、この規格にのっとって作られた仮想通貨のことです。銘柄数は数万に及び、中には海外の取引所で安全性が高いと評価されている仮想通貨もあるのです。

ERC20が仮想通貨の規格で、この規格にのっとって作られた仮想通貨がERC20トークンだと言えば、分かりやすいのではないでしょうか。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

ふむふむ。ICOで使われるトークンを発行するためによく使われるのがERC20ってわけなのね。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

…で、その規格をもとに作られたのが「ERC20トークン」なのか。

カネット XXX(表情名入力)カネット

ERC20トークンはイーサリアムという母体をもとに生まれるんダ。だからある程度の安心感や信頼感を持って発行することができるってワケ。

代表的なERC20トークン

ERC20トークンは、時価総額で上位となっている有名な仮想通貨も多いです。代表的なものとしてはオーガー(REP)、オミセゴー(OMG)、トロン(TRX)、ヴィチェーン(VEN)などがあります。

オーガー(REP)

オーガーは「分散型未来予想」を目的として作られた仮想通貨です。何やら難しいことのように思えますが、中央管理者のいないブックメーカー(ギャンブルの胴元のようなもの)といえば分かりやすいのではないでしょうか。

日本でもそうですが、ギャンブルには必ず胴元がいます。しかし悪質な胴元だとお金を持ち逃げしてしまったり、イカサマなど賭けの対象を操作することも考えられます。

中央管理者のいないブックメーカーだと、少なくともお金の持ち逃げやイカサマのような不正は防げます。これによって公平性をある程度、担保できるというわけです。

オミセゴー(OMG)

東南アジアの人たちは日本人とは違い、7割が銀行口座を持っていませんが、スマートフォンの所有率が高いという特徴があります。それを生かした決済サービスに特化しているのがオミセゴーです。

オミセゴーなら、スマホさえあれば銀行口座がなくても簡単に決済できます。これによって、東南アジアにおいてもキャッシュレス化を実現していこうというわけです。

オミセゴーを開発したのは、長谷川潤さんという日本人です。開発者が日本人であるにもかかわらず、日本の仮想通貨取引所に上場していないのはちょっと変かもしれませんね。

トロン(TRX)

デジタルコンテンツのクリエーターが作品を公表した際に、金銭的な保証を与えるのがトロンの目的です。作品を公開すればトロンが入手できる仕組みになっています。

デジタルコンテンツは不正ダウンロードなどによって、著作権が侵害されているという問題があります。トロンの目的は、これを防ごうというものです。

ただ、トロンについては近く、ERC20トークンから独自規格へ移行することが決まっています。ERC20トークンのトロンは価値がなくなりますので、早めに取引所に移動させておいた方がいいでしょう。

ヴィチェーン(VEN)

中国に対して未だに「ニセモノ天国」のイメージを持っている人は多いでしょう。実際、欧州連合(EU)は偽ブランド品の8割は中国製と指摘しています。

ヴィチェーンの目的は、本物のブランド品にタグを埋め込むことで、偽物を排除しようというものです。物流プロセスがブロックチェーンに書き込まれるので、不正がしにくくなっているのです。

こちらはすでに、ERC20トークンから独自規格への移行が始まっています。早い時期に取引所に移し、独自規格のものに替えておいた方が良さそうです。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

ERC20から生まれた通貨でも、規格が変わることがあるんだね。

カネット XXX(表情名入力)カネット

仮想通貨もオリジナリティが無ければ埋もれちゃうカラネ。ERC20準拠であることは知名度を上げるきっかけになるケド、そこからどう進歩するかはそれぞれが競い合っているトコロでもあるヨ。

ERC20トークンに対応したウォレット

上にも書きましたが、すべてのウォレットがERC20トークンに対応しているわけではなく、イーサリアム系のウォレットだけが対応しています。

ERC20トークンに対応しているものとしては、マイイーサウォレットメタマスクなどがあります。これらは、どのような特徴を持ったウォレットなのでしょうか。

マイイーサウォレット

ERC20対応のウォレットの中でも日本語に対応しているうえ、PCだけではなくアンドロイド端末からも利用することができるという特徴があります。

イーサリアム系のウォレットは、中央管理者がいない分散型取引所(DEX)を利用できるというメリットもあります。2018年7月現在、海外の取引所で日本人が締め出されていますが、DEXならその心配はありません。

海外の取引所の日本人への対応の背景には、金融庁による警告があります。中央管理者のいないDEXならば、警告を受ける可能性がほぼないためです。

メタマスク

こちらはChromeやFireFox、Operaなどのブラウザで動くアプリとなっています。ブラウザ上で使うならこちらがやりやすいかもしれませんが、日本語に対応していません。

最近はイーサリアムの送金速度が問題になっていますが、手数料を余分に払うことでスピードを上げることが可能です。この余分な手数料をガスプライスといいます。

マイイーサウォレットはガスプライスの上限が決まっていますが、メタマスクは上限が無いので、より送金スピードを上げやすい仕様になっています。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

ERC20に対応したウォレットで、複数の仮想通貨を管理できるのは魅力よね。

カネット XXX(表情名入力)カネット

ERC20に準拠した通貨をまとめることができるし、DEXを利用できるのもメリットだネ。海外取引所の今後の動向は未定な部分があるカラ。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

こうしてみるとERC20ってすごく万能なものに思えるけど、悪い面ってないのかな?

カネット XXX(表情名入力)カネット

もちろん、チェックしておくべき問題点はあるヨ。確認しておこウ。

ERC20の問題点

実のところ、ERC20にも問題がないわけではありません。ICOが多いため、詐欺案件が隠れている可能性があります。送金ミスによってトークンが失われるという事例もあります。また、一部のERC20トークンには重大なバグが発見されています。

ICOが非常に多いので詐欺に注意

ERC20による仮想通貨作成のやりやすさは、ICOの増加につながっています。ただ、正直なところICOについては玉石混交です。

ERC20という規格そのものがしっかりしていても、ICOを行う人に悪意があれば、集めたお金を持ってそのまま逃げてしまうこともできます。詐欺をゼロにすることは難しいのです。

送金ミスをするとトークンを失う

ERC20トークンにはお金を送る送金アドレスだけでなく、取引の情報などを記録するコントラクトアドレスというものがあります。

送金アドレスとコントラクトアドレスを間違えて送金手続きを取ると、トークンが消えてしまうこともあります。これまでに数億円の誤送金が出ているといわれています。

一部のERC20トークンで重大なバグを発見

一部のトークンには「バッチトランスファー」という処理が含まれていますが、実はこの処理にバグがあることが分かっています。

このバグを悪用すると、トークンを無限に増やすことも可能という大変深刻なものです。ただ、バッチトランスファーが含まれていない多くのトークンにはこの問題はありません。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

トークンを無限に増やせるなんて、悪用されたら大変!

カネット XXX(表情名入力)カネット

このバグが見つかったときは、各取引所が早急に対応して、被害の拡大を最小限に抑えたと言われていル。そして、これらの問題点に対応するために、新しい規格も開発されているんダ。

ERC20を進化させた新しい規格

上記の問題を解決するために、ERC223ERC721という新たな規格が制定されています。これらの規格について、簡単に説明しましょう。

送金ミスを防ぐERC223

上記の送金ミスの問題に対応するための規格です。ERC223に準拠していれば、存在しないアドレスに送金したお金が戻ってくるのです。

つまり、ERC223に準拠していれば、コントラクトアドレスに間違えて送っても、お金が消えてしまうようなことは起きにくくなるのです。

イーサリアムの可能性を広げるERC721

ERC20やERC223に準拠したトークンの場合、誰が持っていても価値は同じで、代替可能なものです。これに対してERC721は「代替不可能」なものになれることが特徴です。

イーサリアムのDappsのひとつに、猫を育てるクリプトキティーズというゲームがあります。実はこの猫の正体が、ERC721準拠のトークンと言えるのです。

ある人が持っている猫と、他の人が持っている猫は代替不可能なものです。トークンごとに所有者が割り当てられ、個性を持っていると考えれば分かりやすいでしょう。

中央銀行などが発行するお金でも、一般的な仮想通貨でも、代替不可能なものはありません。代替不可能であるがゆえに、イーサリアムの可能性を広げるとされているのです。

カネット XXX(表情名入力)カネット

今あるトークンはERC20から発行されたものが圧倒的に多いヨ。当たり前に利用されている規格だからこそ、ますます知名度を上げていくだろうネ。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

ERC20がより技術的に進歩すれば、イーサリアムの価格変動にも影響しそうよね。いろんな要素が絡み合って値動きするから仮想通貨って面白いのかも!

ERC20は多くのトークンで使われる仮想通貨発行のための規格!(まとめ)

ERC20に準拠したトークンは多く、さまざまな仮想通貨を発行してICOを行うことが増えているのも、このERC20によるところが大きいと言えます。

ただ、ERC20にもデメリットは存在しています。今後はERC223やERC721によって、デメリットがカバーされていくかどうかを注視しておきましょう。