カタパルト(catapult)で仮想通貨ネム(NEM)の処理速度が大幅にアップする!

カタパルト(catapult)で仮想通貨ネム(NEM)の処理速度が大幅にアップする!

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

そういえばさっきツイッターで「カタパルト実装か!?」ってツイートが流れてきたんだけど、カタパルトって発射台のことだよね?仮想通貨と関係あるの?

カネット XXX(表情名入力)カネット

仮想通貨のカタパルトは発射台をイメージした新技術のことなんダ!実装が今か今かと期待されているンダヨ。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

実装されれば、これまでとは比べ物にならないほど取引所がスピーディになるのよね!

仮想通貨の取引市場が大きくなるにつれて、取引の処理に掛かる時間の遅延や、手数料の上昇といった問題が浮上してきました。

それに対して主な仮想通貨は、新しい技術を開発しながら問題解決を図っています。

中でも「カタパルト」は、今後の導入が特に期待されている新技術の1つです。
カタパルトの仕組みについては、仮想通貨「ネム」と切り離して考えることはできません。

これからの金融取引や、ビジネス全般を大きく変える可能性を持つカタパルトとは、一体どのようなシステムで、何を目的に開発が進められているのか?

現在の仮想通貨の問題点も含めて、詳しく検証してみましょう。

そもそもカタパルトとは何?

「カタパルト(catapult)」という言葉で最初にイメージするのは、アメリカ軍などの艦船から、滑走路を使わずに航空機を射出するあの装置ではないでしょうか。

この言葉は元々は、中世ヨーロッパで戦に用いられた、大型の投石器を意味するものでした。語源そのものは、遠くギリシャ時代にまでさかのぼるようです。

身近なところでは、Y字型の木の枝などの先端にゴムを張って、それで石をとばして遊ぶおもちゃ、日本ではなぜか「ぱちんこ」と名付けられた遊具が、欧米ではカタパルトと呼ばれています。

これらのイメージから連想されるのは、何かを瞬間的に高速で撃ち出すものです。これが仮想通貨のカタパルトと密接に関わってくるので、1度ここで頭に入れておいてください。

仮想通貨が抱える処理能力の問題

仮想通貨の最大の特徴は、中央管理者を置かない分散型システムで取引されることです。そのために開発されて進化してきたのが、ブロックチェーン技術を使った処理システムです。

ところが仮想通貨の取引規模が予想以上に大きくなったことで、ビットコインを始めとする主要な通貨には、処理速度の低下という重大な問題が生じてしまいました。

実はこの問題は、ブロックチェーンの構造上避けられないものだったのです。

長すぎるブロックチェーン

ブロックチェーンの基本的な仕組みは、それほど複雑ではありません。ここからはビットコインを例に説明しますが、ブロックチェーンとは簡単に言えば、今までに行われた取引記録を順番につなげたものです。

仮想通貨市場では日々さまざまな取引が行われ、その取引記録はデータとして保存されます。その保存先がブロックチェーンで、通貨ごとに一定のルールでチェーンが生成されます。

ビットコインの場合は、10分間に行われた取引を1つのまとまりとして扱い、その全データに間違いがなければ正当な取引として承認されます。

この1まとまりのデータが1つのブロックとなり、過去から現在までの取引記録が、ブロックチェーンとしてつながっているのです。

ブロックチェーンは毎日取引が行われる限り、伸びることはあっても縮むことはありません。この先も毎日同じペースで長くなり続けます。

現在でも既に長くなりすぎたブロックチェーンは、非常に扱いづらいものになってしまいました。

取引に追い付かないデータ処理

ビットコインの1ブロックは、セキュリティの問題などから1MBに決められています。取引量にかかわらず、10分間に1MBのブロックが1つだけ承認されるシステムです。

このように処理ペースが固定されている場合、市場が広がってビットコインの取引量が増えて行くと、実際の取引のペースに処理ペースが追い付かなくなってしまいます。

対策としては1つのブロックのサイズを大きくするか、処理のペースを上げれば解決しそうに思えます。

しかしセキュリティ対策やマイニング方法などを考慮すると、そう簡単に解決できる問題ではありません。

長すぎるブロックチェーンと増え続ける取引データへの対応は、早急に手を打たないとビットコインの価値そのものにも、重大な危機をもたらす恐れがあります。

処理能力のアップが仮想通貨の未来を決める

ビットコインが抱える処理能力の問題は、仮想通貨全体にとっても共通の悩みです。

処理能力がアップできないと、増え続ける取引を処理し切れずに、取引の遅れ滞りといった仮想通貨にあってはならないトラブルが発生するでしょう。

それを解決するためにそれぞれの仮想通貨は、「Segwit」「ライトニング・ネットワーク」などの新しい技術を開発して、処理能力の大幅なアップを目指しています。

その中の1つが、カタパルトなのです。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

ふーん、カタパルトって仮想通貨の処理を速める技術の一つなのか~。

カネット XXX(表情名入力)カネット

ソウソウ。そしてカタパルトの実装を準備しているのが「ネム」なんダ!

カタパルトとネムとの関係

現在システムをカタパルトに移行するために、開発~準備を進めているのがアルトコインの1つである「ネム(NEM)」です。

2018年初頭には多額の盗難事件で有名になりましたが、本来はセキュリティ対策に優れて、処理速度でも定評のある高性能な仮想通貨です。

カタパルトについて理解を深めるためにも、まずこのネムという仮想通貨と、「ミジン(mijin)」というソフトについてチェックしてみましょう。

仮想通貨でありプロジェクトでもあるネム

ネムは2018年6月の時点で、仮想通貨の時価総額ランキングでは18位に位置しています。

ネムの通貨単位は「XEM(ゼム)」で、もちろん仮想通貨として取引されていますが、同時にネムという名称は仮想通貨を中心にしたプロジェクト全体を指す言葉でもあります。

つまり仮想通貨だけではなく、ブロックチェーンなどの新技術を利用して、今までとは違った新しい経済システムを創り出すのが、ネムというプロジェクトなのです。

仮想通貨としてのネムの特徴

ネムは2015年3月に公開されて、予定されている全てのXEMが既に発行済みです。ですからビットコインのように、新規発行もマイニングという仕組みもありません。

さらに特徴としては、ブロックチェーンの生成速度が約1分と、非常に高速であることが挙げられます。

マイニングにあたる承認作業は、ネムの場合「ハーベスティング」と呼ばれ、ネムの取引に積極的に関わったユーザーの中から選ばれた代表者によって行われます。

この仕組みはビットコインなどの「POW(Proof-of -Work)」に対して、「POI(Proof-of-Importance)」と呼ばれています。

POIを採用することによって、ネムの取引では一部のユーザーに利益が集中することを防ぎ、またセキュリティのレベルを上げることにも成功しています。

セキュリティ面では「EigenTrust++」と呼ばれる、ユーザー評価システムを使って、さらに取引の安全性を高めています。

カタパルトはネムの進化版?

ここまで仮想通貨としてのネムの概要について紹介しましたが、ネムの開発や管理はシンガポールに拠点を置く「ネム財団(NEM.io Foundation)」によって行われています。

※ネム財団公式サイト

ネム財団はコインチェックによる流出事件の時に、極めて迅速な対応策をとったことでかなり評価を高めました。このネム財団を中心に、ネムのプロジェクトが進行しています。

仮想通貨の世界では、現在知名度No.1のビットコインに対して、No.2に位置するイーサリアムは、「スマートコントラクト」など仮想通貨以外の機能で注目を集めています。

そのイーサリアムは今後の展開を見すえて、第3ステップにあたる
「メトロポリス」
と呼ばれる大規模なバージョンアップを実行中です。

そして、ネムにおけるこの大規模なバージョンアップが「カタパルト」なのです。さらにカタパルトには、「ミジン」というソフトが大きく関わっています。
そこでここからは、ミジンという革新的なシステムについて考察してみましょう。

ブロックチェーンを身近なものにするミジン

改めて「ミジン(mijin)」を紹介すると、定義としてはソフトウェア、プラットフォーム、コアエンジンなど、さまざまな呼び方をされていますが、ここからは分かりやすく「ソフト」と一本化して説明します。

ミジンはネムと同じ2015年には供用が始まっており、現在第2ステップにまでバージョンアップしています。

開発したのは国内の取引所「Zaif」を運営するテックビューロ社で、ネムの中心的な開発者の協力を得て作り出されました。

プライベート・ブロックチェーン

ミジンというソフトの機能は、簡単に言うと既存のブロックチェーンに頼ることなく、プライベートで自在にブロックチェーンを作れることです。

プライベートとは言っても、これまでのところそのユーザーのほとんどは一般企業です。

ミジンを導入した企業では、クラウド上や自社サーバーに、自社内や他社と共同で利用できるブロックチェーンを、特別な技術を必要とせずにソフトを使う感覚で構築できます。

さらにミジンは「NEMプロトコル(取引規約)」を採用することで、ネムを使ったプロジェクトとやりとりすることも可能です。

新しいビジネス基盤を構築するミジン

ミジンではブロックチェーンをベースにして、
電子マネーシステム
土地や財産の登記処理システム物流管理やトレーサビリティ・システムなどの構築ができます。

また企業の資産をトークン(仮想通貨の一種)として発行し、システム内で流通させることも可能です。

さらに他の組織のミジンや、ネムのプロジェクトとネットワークを形成して、より大きなビジネス基盤に拡張することもできます。

こうしたミジンのサービスは、「mijin v.1」として提供されていましたが、2018年5月からはバージョンアップした「mijin v.2」が公開されています。

そしてこの「mijin v.2」は、別名「カタパルト」とも呼ばれています。どうやら今後はバージョンアップしたミジンで実証実験を行いながら、ネムとミジンを融合させたカタパルトとして、リリースする予定のようです。

※mijin公式サイト

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

「ミジン」というブロックチェーンが進化させたものがカタパルトと呼ばれているのね。

カネット XXX(表情名入力)カネット

ミジンはすでにいくつかの企業が採用しているシステムで、カタパルトへの進化によってさらに普及すると考えられているヨ!

ネムとミジンが拓く新しい経済システム

ネムは仮想通貨を中心にした分散型システムで、ミジンは中央集権型のビジネスモデル作成システムです。

ネムの大規模なネットワークと、複数のミジンをつなげることで、ブロックチェーンを使った巨大なサービス網ができあがります。

ではなぜ今改めてカタパルトというバージョンアップが必要なのでしょうか?

処理能力の高速化はネムでも必須

現在ネムは仮想通貨としての役割以外にも、ブロックチェーンを使った新機能を拡張しています。

既にミジンと連携しながら、ウォレットとして使える「Nanowallet(ナノウォレット)」を公開。さらに公式な証明書を発行できる「Apostille(アポスティーユ)」も公開されています。

ネムのブロックチェーン生成速度は、約1分と他の仮想通貨と比較してもかなり高速です。しかし今後仮想通貨の取引量がかなり増えることと、上記のような拡張機能を並列で使うことを考えると、現在の処理能力では限界が見えてきています。

カタパルトのテーマは処理速度の大幅アップ

最初に紹介したように、カタパルトという言葉のイメージは、何かを瞬間的に高速で撃ち出すものでした。

ネムのバージョンアップとも言えるカタパルトは、そのイメージから名付けられたのでしょう。

実際に発表された情報によれば、カタパルトでのネムの処理速度は、平均で1秒間に約3000トランザクション(取引処理)以上にまでアップするそうです。

ビットコインが毎秒約14トランザクションで、イーサリアムは毎秒15トランザクションと言われているので、その速さはまさにケタ違いです。

この処理速度が実際の取引でも可能になれば、現在広く使われているクレジットカードの処理能力に匹敵するものになります。

しかも取引が瞬時に完了する仮想通貨であれば、決済システムとしてはクレジットカードを大幅にしのぐことになるでしょう。

カタパルトで得られるメリットは?

ネムとミジンがカタパルトに進化すると、具体的には個人や企業間のやりとりが格段にスムーズになり、企業にとっては大幅なコストの削減が見込めます。

また企業は各種のサービスを、自前でしかも簡単にブロックチェーンを使って構築することができます。

例えば流通業のケースで見てみると、今までは発注~納品~請求~支払い、さらに会計処理まで段階的に行う必要があり、そこには多くの取引先が介在するため、かなりの手間とコストが掛かっていました。

しかしカタパルトの機能を活かせば、ほとんどの処理や手続きがブロックチェーン上で可能になるため、業務自体が非常にスマートになって、大幅なコストカットにつながるでしょう。

同時に各種契約業務もカタパルトで可能になり、それに伴う手数料も大幅に節約できるようになります。企業にとっては何よりも魅力的なメリットになるでしょう。

カタパルトが市場に及ぼす影響は?

実際にネムがカタパルトに移行した場合、市場にどのような影響を及ぼすかは予測できません。

しかしテックビューロ社によって、2018年5月31日に「mijin v.2」が公開されました。その時の市場の動向をここで確認しておきましょう。

ザイフチャート

引用元:Zaifチャート

上記のチャートは2018年1月~6月の期間の、ネム(XEM)の値動きを表しています。
赤の矢印は大量盗難事件が起こった1月26日で、それ以後は徐々に値を下げています。

一方で青い矢印は「mijin v.2」が公開された5月31日ですが、相場にはほとんど何の変化も見られません。

これはまだネムがカタパルトに移行したわけではないので、市場の反応も小さかったと考えられます。

しかし仮想通貨投資家の間では、ネムのカタパルトへの移行は、かなりの期待感を持って多くの意見が交わされています。

移行の時期は2018年と言われてきたので、投資家の期待もピークに向かっています。実際にネムのカタパルトが公開されれば、仮想通貨市場に相当影響を与えることと思われます。

カタパルトの開発状況と今後の予定

「Mijin v.2」ではこれまでのミジンの機能を進化させ、複数のユーザー間の複数の取引を、1つのトランザクションのように同時に実行できるようになりました。

この機能では複数のユーザーが同意した上で、コントラクト(契約)を実行できる「マルチシグ」が進化して、複数のコントラクトを並行して実行できるようにもなりました。

現在テックビューロ社が提供するミジンは、およそ300の企業を中心に利用されていて、国内では大規模な食肉のトレーサビリティ・システムにも導入されています。

他にも日本マイクロソフトが提供するサービス「Azure Marketplace」にも採用されました。

また日本を代表する企業である日立も、ミジンを活用したサービスの実証実験を行う予定です。

海外ではベルギーの地方自治行政サービスにミジンが提供されて、こちらでも実証実験が行われています。

このようにカタパルトは現在ミジンをベースにして、次々と実証実験が行われ、いずれネムと統合して正式なカタパルトとして公開されると考えられています。

その後は「withcoin(ウィズコイン)」「NPXS」「XPX」など、ネムのブロックチェーンをベースに発行されているトークンやプラットフォームも、順次カタパルトに移行するのではないでしょうか。

問題はネムが正式にカタパルトに移行する時期ですが、イーサリアムのバージョンアップが大幅に遅れているように、やはり開発の遅れにより2018年6月現在では未定です。

2018年という情報は以前からリリースされていたので、今後のネムとミジンの動きからは、当分目が離せないでしょう。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

早く!安く!スマートに!カタパルトが実装されることでシステムが大きく変わるんだね!

カネット XXX(表情名入力)カネット

しかも、実装されればネムが大幅に値上がりすると考えられているヨ。コインチェック事件以来良くないイメージが付いてしまったネムだけど、本来はすごいポテンシャルを秘めた仮想通貨なんダ!

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

これは、今のうちに仕込んでおくべきかも!

まとめ

仮想通貨の世界では、ビットコインを追う立場にある通貨が、それぞれ独自の機能を開発して価値を高めようとしています。

代表的なものが、スマートコントラクトを導入したイーサリアムですが、取引規模の拡大と共に取引処理のスピード・アップが最大の課題になっています。

ネムとミジンが予定しているカタパルトへの進化は、他の仮想通貨に先んじて超高速の取引処理を可能にする最新の技術です。

正式にカタパルトがリリースされれば、これまでのビジネス環境が大きく変わる可能性があります。

カタパルトというプロジェクトが成功すると、ネムという仮想通貨は一気に一般社会に普及するかもしれません。

やがてビジネスの中心はミジンとなり、決済の中心はネムという時代が来る可能性もあるのです。