ビットコインの未来を変える『ライトニングネットワーク』とは?仕組みやメリットを解説

ビットコインの未来を変える『ライトニングネットワーク』とは?仕組みやメリットを解説

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

モナちゃんは、仮想通貨といえばどの銘柄を思い浮かべる?

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

やっぱり、ビットコインよね!全ての仮想通貨の代表だし、シェア率とか時価総額の高さが機能性を物語っているじゃない!

カネット XXX(表情名入力)カネット

ケド、ビットコインの普及率が上がるにしたがって、送金に時間がかかるなど問題点も懸念されてきているんダ。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

そうなの!?じゃあ今後、ビットコインは他の仮想通貨に埋もれていくかもしれないのね…。

カネット XXX(表情名入力)カネット

確かに問題点も浮き彫りになってきているけど、解決策もちゃんと考えられているヨ!

現在仮想通貨市場でNo.1のシェアを誇るビットコイン。しかし、このまま取引規模が拡大して行けば、近い将来に深刻な問題が発生すると言われています。

それが、送金や決済に時間がかかる「スケーラビリティ」の問題です。実際に、現時点でも既にビットコインの取引ではいくつかの障害が出始めています。

仮想通貨界が取り組むべきこの最大の問題に対して、最も有効な解決策として期待されているのが「ライトニングネットワーク」です。

まだ実用化されていないこの新しい技術が、仮想通貨の未来をどのように変えて行くのか、現在発表されている最新の情報を元に確認していきましょう。

ビットコインを悩ませるスケーラビリティ問題

「スケーラビリティ(scalability)」とは、規模を表すスケールという言葉から派生した専門用語で、データなどの規模を自由に拡大~縮小できる能力のことを意味します。

元々はコンピューター用語として使われるようになりましたが、日本語にしづらい表現なので一般的にスケーラビリティとそのままで使われています。

ビットコインの取引規模が拡大してくると、取引に時間がかかり過ぎたり、取引手数料が上昇したりどの問題が出てくるようになりました。

こうした問題のほとんどは、仮想通貨のベースとなるブロックチェーンという技術が、根本的に抱えているものと考えて良いでしょう。

ブロックチェーンの仕組みとは?

スケーラビリティ問題について考えるためにも、最初にブロックチェーンの仕組みをごく簡単に説明しておきます。

現在流通している仮想通貨のほとんどは、ブロックチェーンをベースにしたシステムとして構成されています。

仮想通貨の取引にはさまざまな種類がありますが、最終的には例えばAさんからBさんに、ビットコインがどれだけ送られたかという送金データとして残ります。

どれほど複雑な取引でも、AさんからBさんに送金されたという事実と、現在その仮想通貨が確かにBさんの所有になっている、という事実が確認できればデータとしては充分です。

この1つの取引(データ)を「トランザクション」と呼びます。

ビットコインの取引ではこのシンプルなトランザクションを、10分ごとに検証して間違いないことが承認されれば、10分間で承認された全トランザクションをまとめて、1つの「ブロック」を作ります。

このブロックをビットコインの取引が始まった当初から、現在まで順番につなげたデータがブロックチェーンなのです。

ビットコイン以外の仮想通貨も、承認の速度などに違いはあっても基本的な仕組みは同じです。

ブロックチェーンの仕組みについて詳しくは「仮想通貨のブロックチェーンとは?仕組みやメリットをわかりやすく解説!」で説明しています。

ブロックのサイズという問題

スケーラビリティ問題は、ひと言で表すとブロックチェーンが長くなり過ぎたことが最大の原因です。

今のところ最も多く取引されているビットコインで問題になっていますが、今後仮想通貨の取引がこのまま拡大すれば、いずれ他の仮想通貨でも同様の問題が起こるでしょう。

ビットコインでは、1つのブロックは1MBというサイズに決められています。承認作業が10分間に1MBと決まっていれば、計算するまでもなく1日に処理できるデータ量も決まってしまいます。

現在この1日当たりの処理データ量では、取引全体のデータ処理が難しくなってきているのです。

それなら1つのブロックのサイズを大きくするか、承認作業の間隔を短くすれば問題はすぐに解決しそうですが、実はそう簡単なことではありません。

スケーラビリティ問題がつきつける難問

データの処理能力が限界に近くなると、送金に時間がかかったり取引の承認が遅れたりしてしまいます。

単純に取引が行われた順番で次々にデータ処理をして、できたブロックをつなげて行けば何の問題もなさそうですが、実はデータ処理の順序にはあるルールがあるのです。

ブロックチェーンの承認作業を「マイニング」と言いますが、マイニングで最初に承認を完了した「マイナー」は、ビットコインでの報酬を手にすることができます。

その時に1つのブロックに入っている取引の手数料が多ければ、マイナーが手にする報酬も増えます。

その結果何が起こるのかと言えば、マイナーは手数料の多いブロックから先に承認作業を進めることになります。

すると手数料の額が大きい大口の取引から優先的に処理され、個人的な小口の取引は後回しにされることになります。送金したのになかなか反映されないという問題は、こうして起こるのです。

なお、マイニングについて詳しくは「仮想通貨のマイニング(採掘)とは?仕組みや報酬、やり方を解説します!」で説明しています。

また取引所の立場からすると、取引の処理に時間が掛かり過ぎるようでは、本来の業務を果たせないことになります。そこで取引手数料を上げて、1つのブロックに入る手数料の額を大きくします。

結果的にそれぞれの取引所で、ビットコインの取引手数料が高騰して行くという、ユーザーにとっては非常に好ましくない事態が起こってしまうのです。

解決策はない?

このスケーラビリティ問題の解決方法として、1つのブロックのサイズを大きくすることも考えられました。またデータの圧縮技術を改良して、1つのブロックに入るデータ量を増やすことも検討されました。

しかし今のペースで取引量が増えれば、いずれブロックチェーン自体が、一般のパソコンでは処理できないほどに大きくなり過ぎてしまうのです。

それを集約して1つの巨大なサーバーで管理するようになると、本来の分散型システムであるブロックチェーンと仮想通貨は意味をなさなくなってしまいます。

スケーラビリティとはサイズ的な柔軟性のことでしたが、既にビットコインではこのスケーラビリティが限界に近づきつつあるのです。

そしてそれに対する根本的な解決策は、今のところまだ見つかっていません。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

解決策が見つかっていないって…じゃあやっぱりビットコインのスケーラビリティはどうしようもない問題なのかしら…

カネット XXX(表情名入力)カネット

根本的な解決策は見つかっていないにせヨ、違ったアプローチで解決を目指す取り組みはされてきていル。それがライトニングネットワークなんダ!

新しい発想から生まれたライトニングネットワーク

ライトニングネットワークの必要性を知ってもらうために、まずブロックチェーンが抱える問題について理解してもらいましたが、根本的な解決策はないという結論に達してしまいました。

しかし全く別の角度からブロックチェーンを利用して、新しい仮想通貨取引のシステムを構築するプランは、意外に早くから考えられていました。

アメリカの仮想通貨開発者の1人であるジョセフ・プーン氏が、既に2015年には、ビットコインのブロックチェーンを使った新しい試みであるライトニングネットワークについて、詳細な論文を発表していたのです。

参考:「ライトニングネットワークに関する論文」

この英語で書かれた論文をそのまま読むことは、難しいので、ここからその内容を分かりやすく紹介してみましょう。

ライトニングネットワークの仕組み

仮想通貨取引にライトニングネットワークを取り入れる目的は、ブロックチェーンにかかる負担を軽減して、取引全体の処理速度を上げることです。

ただし物理的に処理速度を上げるには限界があるため、ライトニングネットワークの開発者は、ブロックチェーンを使いながらブロックチェーンを使わない、というある意味矛盾した仕組みを考え出したのです。

オフチェーンのネットワーク

最初にライトニングネットワークを、非常に大まかなイメージでとらえてみてください。

ブロックチェーンを使った取引は、全ての取引がすき間なく1本のチェーンにつながっています。

こうした取引を1たんブロックチェーンから切り離して、その外側で処理を行うのがライトニングネットワークの基本的な考え方です。

この方法を「オフチェーン」と呼びますが、ライトニングネットワークでは本来ブロックチェーンの中で行うべき処理を、1度オフチェーンの状態にして処理を進めてしまいます。その後オフチェーンでの取引結果を、本来のブロックチェーンに戻すのです。

例えばA→B→C→D→Eという取引の流れがあったとすると、その取引を1度ブロックチェーンから切り離してしまいます。

その後取引が終了してから、A→Eというシンプルな取引結果をブロックチェーンに戻します。

この方法を使うと、オフチェーン状態での取引データの量はずっと小さくなり、処理速度も大幅にアップします。

その結果ブロックチェーン全体での処理速度も上がって、しかも取引量が増えてもデータ容量に余裕ができるわけです。

ライトニングネットワークを支える新技術

ライトニングネットワークを可能にする技術は、大きく2つのシステムを軸に構成されています。

このシステムは開発者が初期に発表した論文の中で、既に具体的なアイデアとして説明されていました。

その軸となるシステムが「ペイメントチャネル」「HTLC」です。

1)ペイメントチャネル(Payment Channel)

ペイメントチャネルとは「支払い経路」のことで、オフチェーン上で支払いが行われる時に、仮想通貨の支払い側と受け取り側を結ぶ流れと考えてください。

このペイメントチャネルが複数連結したものが、ライトニングネットワークだとも言えます。再び簡単な取引例で考えてみましょう。

AさんがEさんから数回に分けて、少額の買い物をするとします。

今まで通りのブロックチェーンを使うと、支払いごとに商品代金よりも高額な手数料が発生してしまい、結局Aさんは買い物を諦めることになるかもしれません。

※図やイメージによって分かりやすく説明

そこでAさんはライトニングネットワークを使うことにします。AさんとEさんとの取引が始まった時点で、処理はオフライン上に移ります。

そこでAさんはEさんから数回に分けて、買い物をした代金を支払います。この時に掛かる手数料は非常に少額になるか、もしくは掛かりません。

Aさんは手数料負担に悩まされることもなく買い物ができ、Eさんも大切なチャンスを逃すことがありません。

最終的には取引が完了した時点で、A→Eという仮想通貨の流れをデータとしてブロックチェーンに戻せば、取引は完全に成立してブロックチェーンの整合性も保たれます。

しかしこうした小さな取引を頻繁に行う場合、AさんからEさんへのようにその都度ペイメントチャネルを開く必要性が出てきます。

結果的には膨大なチャネルが必要になって、データ処理は余計にややこしくなってしまうのです。

そこで考え出されたのが、直接的にA→Eというチャネルを開くのではなく、既にあるライトニングネットワークのチャネルを使う方法。

つまり既に出来上がっているチャネルの中から、例えばA→B→C→D→Eという最短経路を見つけて、BCDさんに仲介してもらいながらA→Eへの取引を成立させるのです。

この方法であれば既存のチャネルを使えるため、新たなチャネルを開く処理が必要なくなります。

しかし誰でも想像できることですが、この方法には1つ大きな問題点があります。それは仲介者であるBCDの内の誰かが、仮想通貨を横取りしてしまう危険性です。

その問題を解決するために、ライトニングネットワークのもう1つの軸である「HTLC」が考案されました。

2)HTLC(Hashed Timelock Contract:ハッシュド・タイムロック・コントラクト)

HTLCは「ハッシュ」というブロックチェーンに必須の暗号技術と、「タイムロック」という新しい技術を融合させたシステムです。

先ほどのA→B→C→D→Eという1つのトランザクション(取引)は、ハッシュ関数という技術で通常64ケタの不規則な文字列に変換されます。

これを「ハッシュ値」と言いますが、A→B→C→D→Eというトランザクションはこのハッシュ値に暗号化されて、ブロックチェーンに収納されます。

ハッシュ値には特別な性質があり、A→B→C→D→E間で100円分の取引があった場合と、1円だけ違う101円分の取引があった場合とでは、似ても似つかない全く違ったハッシュ値が生成されるのです。

しかもこの暗号技術では、元の取引データからもう一度同じハッシュ値を生成することはできますが、逆にハッシュ値から元のデータを復元することはできません。

もう1つのタイムロックは、仲介者を通している間に、何らかの事情でチャネル内の送金処理が止まってしまった場合の安全対策のことです。

もしA→B→C→D→Eのチャネルの中で、送金処理が滞ってしまいAさんからEさんに支払いができなくなったとしましょう。

その時にタイムロックという契約をA→E間で結んでおけば、契約に記された日数が経過した時点で、AさんかEさんのどちらかが送金途中で止まっている仮想通貨を回収できるのです。

ライトニングネットワークによる取引の流れ

ではここまでに紹介した技術が、実際にはどのように使われてライトニングネットワークでの取引が成立するのか、再度A→Eさんの取引で確認してみましょう。

※図やイメージによって分かりやすく説明

1)A→E間での取引が発生

まずAさんがEさんから数回に分けて商品を購入するという取引が発生します。少額ずつ数回という繰り返しの送金作業になるので、ここで取引はブロックチェーンからライトニングネットワーク上に移ります。

2)ハッシュ値の送信

A→Eという送金が必要になったため、Eさんは先に送金先などの「秘密情報」をハッシュ値としてAさんに送信します。当然タイムロックの契約情報も含まれています。

この時はペイメントチャネルを逆にたどって、E→D→C→B→Aという流れでデータが送られます。
ハッシュ化された「秘密情報」は、仲介者のBCDさんには解読できません。

3)送金処理

商品を受け取ったAさんは、ペイメントチャネルを使ってEさんに送金します。

送金された仮想通貨は、Eさんの署名とAさんとEさんだけが知っている「秘密情報」を使えば、Eさんが自由に引き出せるようになります。

「秘密情報」を知らないBCDさんには、送金途中の仮想通貨を引き出すことはできません。

4)送金が滞った場合

A→B→C→D→Eのチャネル内で送金処理がストップしてしまった場合は、タイムロックの契約が有効になります。

例えば送金から3日後にEさんが、送金から5日後にAさんがチャンネル内から仮想通貨を回収できる契約にしておけば、それぞれ自己の署名と「秘密情報」によって無事仮想通貨を回収できます。

5)送金処理の終了とブロックチェーンへの書き込み

A→E間で複数回の送金が行われるごとに上記の処理が繰り返され、最後の送金が終わった段階で、AさんとEさんによって取引の整合性が確認されます。

AさんからEさんに仮想通貨が送金されて、現在間違いなくEさんの手元にその仮想通貨があると証明されれば、ライトニングネットワークでの処理が終わります。

この時にブロックチェーンに処理データが送られますが、そこにはA→E間での一括した送金処理のトランザクションしかありません。

途中で繰り返された複数回の送金データや、仲介者の情報などはブロックチェーンには書き込まれません。

また、ペイメントチャネル上の仲介者の信用度を確認しなくても、チャンネルの途中で仮想通貨が流出する心配もありません。

実際にはライトニングネットワーク上でも、もっと細かな情報のやりとりや承認作業などがありますが、簡単にまとめるとこれがライトニングネットワークを使った取引の流れです。

ブロックチェーンに追記される情報は、ただ1つのトランザクションでしかないので、データ容量も効率化できて処理速度も向上します。

カネット XXX(表情名入力)カネット

大まかにいうと、ブロックチェーン上で処理すると時間がかかるけど、別のところで処理したあとにブロックチェーンに戻すことで処理をスピードアップさせるというのがライトニングネットワークのイメージだネ。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

ブロックチェーンから一旦切り離すって、なかなか思いつかない発想よね!ライトニングネットワークを使えば、たくさんのメリットがありそう!

ライトニングネットワークのメリット

現在ビットコイン取引での実用化に向けて、アメリカに本拠を置く「ライトニング・ラボ」では、ライトニングネットワークの開発とそれを利用したシステムの開発が進められています。

今後そう遠くない内に、ビットコインにはライトニングネットワークの技術が組み込まれるとして注目されていますが、実現するとどのようなメリットが生まれるのでしょうか?

取引の処理能力が大幅にアップ

まず今までは全てブロックチェーンを使って行われていたトランザクション処理が、かなりの部分ライトニングネットワークに置き換えられるため、取引の処理速度が大幅に向上するでしょう。

同時にデータとしてブロックチェーンに格納される容量が圧縮されることから、スケーラビリティに関する問題はほぼ解決されると考えられています。

ビットコインの取引でも、今までのような各種処理の遅延などのトラブルが解消され、ブロックチェーンが他のさまざまなシステムに広がる可能性もあるのです。

取引手数料のコストダウン

現在ビットコインを送金すると、その都度取引手数料が発生しますが、現状でもその手数料負担が無視できないほど大きくなっています。

ライトニングネットワークを導入すれば、細かい取引の大部分はブロックチェーンの外で行われるため、取引手数料を大幅に節約することが可能です。これは仮想通貨ユーザーにとって最も大きなメリットになりますよね。

少額決済(マイクロペイメント)が可能になる

これも手数料に関わることですが、今までのビットコイン取引は、額の小さい買い物の決済などには決定的に向いていませんでした。

非常に少額の買い物をする場合、ビットコインで決済をすると商品代金を手数料が上回ってしまうケースもあり得ます。

ライトニングネットワークを導入すると、商品代金の決済が大きく変わると言われています。

少額の買い物を複数回行う場合に、それら個々の取引はライトニングネットワーク上で処理されるため、取引手数料が大幅に節約できるのです。

こうした「マイクロペイメント」という発想は、ライトニングネットワークの初期の論文上でも詳しく説明されていました。構想段階から注目されていた決済方法で、今後の仮想通貨決済に大きな革命を起こす可能性もあります。

カネット XXX(表情名入力)カネット

スケーラビリティ問題の主なものとして、手数料が高くなる傾向があるんダ。処理を速めるためにみんなが手数料を釣り上げてしまうカラネ。だから、少額の決済に向いていないと言われていル。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

決済したい金額よりも手数料の方が高くなっちゃうかもしれないからだね…。でも、ライトニングネットワークなら少額決済もできるようになるんだ!

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

日常的な買い物とかに仮想通貨を使うって考えると、少額決済ができるかどうかは重要なポイントだもんね。ライトニングネットワークってすごい技術!

カネット XXX(表情名入力)カネット

でも、メリットばかりではないヨ。いくつかのデメリットや問題点もあるから確認しておこウ。

ライトニングネットワークのデメリットと問題点

新しい技術にはそれまでのシステムを進歩させるメリットと、改めて解決しなければならないデメリットとが、同時に生まれる場合がほとんどです。

仮想通貨取引を大きく進化させるはずのライトニングネットワークにも、実用化までに解決しなければならない問題点がいくつかあります。

セキュリティ対策の問題

ライトニングネットワークが導入されると、これまでよりも格段に多くの取引が行われることになります。

しかも短時間に大量の取引を処理するため、ユーザーは取引中常にオンライン状態を保つ必要があります。つまり「ホットウォレット」の状態になるのです。

詳しくは「仮想通貨 ウォレット」で説明しています。

ホットウォレットで資金管理を行うことは、ハッキングなどの犯罪のターゲットになりやすく、現在は推奨されていません。セキュリティ面での安全性が確立されないと、ライトニングネットワークの実用化はまだ難しいでしょう。

マイナーのモチベーション低下

一般的に仮想通貨は「マイニング」によって新たに発行されます。マイニングは「マイナー」によって行われますが、マイナーはブロックチェーンの取引の承認作業をするという、非常に重要な役割をも果たしています。

その役割への報酬として支払われる原資は、仮想通貨の取引手数料です。ライトニングネットワークの導入で全体的な手数料が減ってしまうと、マイニングそのものにマイナーが魅力を感じなくなる恐れがあります。

その場合何か別な方法で承認処理をするような、新しい仕組みが必要になるかもしれません。

なお、マイニングについて詳しくは「仮想通貨のマイニング(採掘)とは?仕組みや報酬、やり方を解説します!」で説明しています。

分散型システム崩壊の危険性

ビットコインを始めとする仮想通貨には、中央で通貨を発行したり管理したりする組織がありません。これが「分散型」と呼ばれる仮想通貨特有の仕組みです。

ところがライトニングネットワークが活発になり、ペイメントチャネルが多数開設されるようになると、どうしても中心的な仲介者が生まれる可能性が出てきます。

場合によってはその仲介役を業務とする、新しいタイプの企業が生まれるかもしれません。

その状態が進み過ぎると、本来は分散型であるはずの仮想通貨システムが、一般の通貨のように集権的なシステムに変化してしまう懸念もあります。

この問題も今のところ重大な課題として、開発者によって研究が進められているところです。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

分散型システムは仮想通貨が目指すところなのに、それが崩れてしまうのは本末転倒よね。ジレンマもあるけど、私たちの生活にライトニングネットワークが浸透していくことを願いたいわ。

カネット XXX(表情名入力)カネット

まだまだ研究が進められている分野ではあるんだケド、実際に日本でライトニングネットワークの実証実験も行われているヨ。続いて詳しくみていこウ!

実際に始まったライトニングネットワークの取り組み

日本でも2018年3月から、ライトニングネットワークを取り入れたブロックチェーンの実証実験が始まっています。

これは中部電力を中心にした3社が合同で行っている、電気自動車の充電システム実験です。

この実験では、ブロックチェーンを使って電気自動車への充電を制御することと、充電履歴を管理すること、そしてその支払い処理を行うシステム作りが想定されています。

注目したいのは、この実験が2種類のシステムを比較する対照実験だということです。

1方のシステムはビットコインのブロックチェーンによって構成され、もう1方のシステムはライトニングネットワークを使って構成されています。

この実験で技術的課題が解決されれば、今までよりも安価で処理能力の高い充電システムが開発できるとして、国内外から注目が集まっているのです。

また世界中にネットワークを持つ、プリペイド式携帯電話のプロバイダー「Bitrefill(ビットリフィル)」も、ライトニングネットワークを使った支払いシステムの実証実験を行っています。

通信部門でのライトニングネットワークへの取り組みは、今後ますます活発化されていくでしょう。

※coindeskのニュースから

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

いろんな企業が積極的に実用化を目指しているんだね!仮想通貨が生まれてからそんなに時間が経っていないのに、たくさんの研究が進められているなんて技術の進歩がすごい!

カネット XXX(表情名入力)カネット

仮想通貨に関する技術の発展スピードは目を見張るものがあるよネ!世界中で仮想通貨決済が当たり前にできる日はそう遠くないかもしれないヨ!

ライトニングネットワークは仮想通貨の問題を解決してくれる

ビットコインのベースとなるブロックチェーンの技術は、以前から規模が拡大した時の処理能力低下が懸念されていました。現在、仮想通貨市場が急激な拡大を続ける中で、この問題が徐々に現実味を帯びてきています。

ブロックチェーンの処理能力向上には、「セグウィット(Segwit)」などさまざまな新技術が開発されていますが、いずれも決定打にはなっていません。

そんな中で浮上してきたライトニングネットワークには、これまでのブロックチェーンと仮想通貨を大きく変える可能性が秘められています。

実用化はもう少し先になるかもしれませんが、ライトニングネットワークが開く新しい技術の登場が、今から楽しみです。