仮想通貨投資の利益や損失は損益通算できない?所得の税金計算方法を解説

仮想通貨投資の利益や損失は損益通算できない?所得の税金計算方法を解説

カネット XXX(表情名入力)カネット

今日は「損益通算」をメインに、仮想通貨投資を行う上で覚えておきたい税金の話をするヨ!

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

出たよ税金…。僕、苦手だからパスしていい?

カネット XXX(表情名入力)カネット

苦手だからといって無視はできないヨ!苦手だからこそ確認しておかないト!早速見ていくヨ!

仮想通貨の投資によって仮に損失が出た場合、給与所得と相殺すれば節税につながるのではないかと思っている人もいるでしょう。実は仮想通貨投資の場合、給与所得などとの相殺はできないのです。

これは、仮想通貨投資による利益が雑所得の扱いで、損益通算の対象となっていないためです。ただ、仮想通貨投資の損失は全く相殺できないのかというと、そういうわけではありません。

今回は仮想通貨取引での確定申告にかかわる「損益通算」「雑所得」を中心に説明し、仮想通貨による損失を節税につなげる方法があるかどうかについても考えていきます。

損益通算って何?仮想通貨の利益や損失は損益通算できる?

まず、所得税の課税対象となる所得はいくつか種類がありますが、雑所得はどのような位置づけなのでしょうか。また、損益通算の対象となるのは、どの種類の所得なのかを確認しましょう。

仮想通貨の利益は基本「雑所得」

所得税の課税対象となる所得は、次の10種類に分けられます。

利子所得預貯金の利子など
配当所得株式の配当など
不動産所得不動産や船舶の賃貸収入など
事業所得農業や工業、商業などの収入
給与所得サラリーマンらの給料
退職所得サラリーマンらの退職金
山林所得5年以上所有している山林の売却益
譲渡所得所有資産を売って得た利益
一時所得クイズの賞金や競馬の払戻金
雑所得上記のどれにも属さないもの

上記以外の所得の種類としては、宝くじの当せん金のような非課税所得があります。

仮想通貨投資によって得られた利益は、10種類のうち雑所得に分類されています。株式売買によって得られた利益は譲渡所得に分類されていますが、混同しないようにしましょう。

損益通算とは?

損益通算とは、特定の種類の所得で損失が出た場合、別の所得と相殺できるというものです。これによって所得額が下がるため、節税につながります。

ただし、損益通算の対象となるのは不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得の一部(株式以外の資産売却)の4種類に限られています。つまり、雑所得は損益通算の対象外なのです。

例えば、サラリーマンやOLが副業のアパートを経営によって赤字が出たような場合、不動産所得は損益通算の対象なので、赤字を給与所得と相殺でき、節税につなげることができます。

兼業農家の所得についても同様です。農業によって赤字が出たような場合、サラリーマンの給与所得と相殺し、課税対象となる所得額を下げることが可能です。

これに対してサラリーマンやOLが仮想通貨投資で損失を出した場合、雑所得は損益通算の対象になりません。そのため、給与所得と相殺することができず、節税につなげることができないのです。

雑所得の損益は繰り越しが不可能

また、雑所得はもうひとつ不利な点があります。損失が出た場合、次の年以降に繰り越せないことです。

上で株式売買による利益は譲渡所得だと伝えました。譲渡所得は損失が出た場合、3年間を限度に繰り越すことが可能なのです。

例えばある年に株式取引によって大きな赤字が出た場合、一部を翌年以降に繰り越すことができます。仮に翌年、大きな利益が出れば、繰り越した損失と相殺して節税につなげられるのです。

仮想通貨投資の利益は雑所得なので、こうした節税を行うこともできません。上で「株式の売買益が譲渡所得ということと混同しないように」と書いたのは、損失を繰り越せないという違いがあるためです。

このように、仮想通貨取引による損益が雑所得に分類されていることは、不動産投資や株式投資と比較して、税制面で不利になる原因となっていることが分かります。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

仮想通貨の利益は「雑所得」に分類されるから、損益通算の対象にならないのね。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

え~っと、つまり、サラリーマンが給料から仮想通貨の損失を差し引いて、税金を抑えようとしても無理ってことなんだよね?

カネット XXX(表情名入力)カネット

そういうコト。ただ、損失を相殺できるケースもあるヨ。続いて見てみよウ!

仮想通貨の損失を相殺できる場合とは?

ただ、仮想通貨で損失が出た場合でも、所得を下げて節税につなげることが可能なケースがあります。それは、雑所得の中で内部通算を行うケースです。

仮想通貨同士の損益は可能

ある仮想通貨が下落基調にあるとき、これ以上含み益を増やさないようにするために「損切り」することがあります。損切りによって得たお金で別の仮想通貨を買い、利益が出ることも考えられます。

この場合、最初の仮想通貨による損失を、次の仮想通貨による利益と相殺することが可能です。これによって所得を下げられれば、節税につながる可能性があります。

雑所得内でも損失相殺が可能

こうした損失の相殺は、仮想通貨同士だけでできるわけではありません。所得の種類が雑所得に分類されていれば、仮想通貨の損失を相殺することができるのです。

雑所得のように損益通算の対象とならない所得であっても、その所得の種類の内部ならば損失を他の利益で相殺することが可能です。これを内部通算といいます。

仮想通貨と内部通算できる雑所得とは

仮想通貨と内部通算が可能な雑所得としては、FX投資による利益が挙げられます。インターネットオークションで所持品を売却した場合の収益も、雑所得に分類されます。

注目すべきは、公的年金の収入が雑所得に分類されていることです。国民年金や厚生年金だけでなく、保険会社など民間機関による年金の収入も、雑所得に分類されています。

内部通算が可能な例を紹介

では、仮想通貨取引による損失を利用し、内部通算によって節税につなげられる例を紹介しましょう。

まず、仮想通貨取引では100万円の損失を出してしまったけれど、FXで200万円の利益を出したというケースです。この場合、内部通算によって雑所得は100万円となります。

また、年金収入の場合は給与所得とは違い、仮想通貨取引との内部通算が可能です。年金収入から仮想通貨取引の損失を差し引いて、税額を下げることも可能になっています。

つまり、仮想通貨とFX投資を同時に行っている投資家や、年金が主な収入となっている人は、仮想通貨取引の損失を節税につなげられる可能性が高いのです。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

給与所得と雑所得は無理だけど、雑所得同士であれば相殺できるのね。

カネット XXX(表情名入力)カネット

ウン。雑所得同士の相殺を「内部通算」というんダ。思わぬところで節税できる可能性もあるから、しっかり覚えておこうネ。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

雑所得に分類される代表的なものは…FX投資の利益…ネットオークションの収益…それに、公的年金の収入かぁ…メモメモ。

仮想通貨同士の内部通算ができるサービスを紹介

雑所得同士ならば内部通算が可能であるため、違う銘柄の仮想通貨の取引によって得られた利益や損失は通算することができます。ただし、それぞれの仮想通貨の損益を計算するのは手間がかかります。

しんな手間のかかる仮想通貨の計算が簡単にでみるのが、Cryptofolio(クリプトフォリオ)Cryptact(クリプトタクト)といったサービスです。

それぞれの特徴や対応取引所、使い方について解説します。

Cryptofolio(クリプトフォリオ)

クリプトフォリオは日本発のサービスです。スマートフォンやタブレットに対応しており、現在はiOS版(9.0以上対応)とAndroid版(4.1以上対応)のアプリが用意されています。

特徴

多くの銘柄の仮想通貨取引を行っている人の場合、複数の取引所を利用していることも多いでしょう。

Cryptofolioは、各取引所の仮想通貨の所有高を打ち込むことで、一括して資産管理を行うことができます。

スマホやタブレットのアプリとして提供されているため、外出先などでも手軽に作業を行うことができるというメリットがあります。

RINOちゃんという萌えキャラがイメージキャラクターになっており、堅苦しいイメージがなく利用できるのも特徴です。

クリプトフォリオ

対応取引所

国内の取引所ではビットフライヤー、ザイフ、ビットバンク、コインエクスチェンジ、GMOコイン、DMMビットコインの6つに対応しています。

海外の31の取引所にも対応しているので、国内の取引所では購入できない仮想通貨で投資を行っている人にも役立ちそうです。

使い方

クリプトフォリオのアプリを立ち上げると、最初に保有資産画面が表示されます。右上の「+」マークか「追加」をタップして、持っている仮想通貨の額などを入力していきます。

下の「資産推移」をタップすると、仮想通貨所有額の推移が表示されます。

「クリプトフォリオ」をタップすると、現在の保有資産が円グラフで表示されます。このほか、仮想通貨関連のニュースを読む機能も備わっています。

Cryptact(クリプトタクト)

クリプタクトはパソコンを利用する人のためのサービスです。ChromeとSafari、Firefoxという3つのブラウザに対応しており、スマホやタブレットでの使用も可能です。

特徴

クリプタクトはブラウザベースでの動作なので、WindowsやMac、iOS、AndroidなどOSに関係なく操作できるのが最大のメリットと言えます。

こちらはクリプトフォリオのように萌え系のイメージキャラクターがおらず、硬派なイメージです。

対応取引所

ビットフライヤーと業務提携しているのが、クリプタクトのセールスポイントのひとつです。ただ、対応している取引所は国内外合わせて15と、クリプトフォリオより少なくなります。

使い方

使用にあたってはクリプタクトのサイトでユーザー登録をしなければなりませんが、必要となる情報はメールアドレスのみです。

まず、クリプタクトの利用開始前に、各取引所から取引履歴のCSVファイルを入手しておきましょう。

クリプタクトにユーザー登録をしてログインすると、下のような初期画面が表示されます。

クリプトタクト

tax@cryptractをクリックすると、下のような画面が表示されますので。先程のCSVファイルをアップロードしましょう。ブラウザにドラッグ&ドロップするだけでOKです。

CSVファイル

あとはコイン別、年別などをクリックして、現状を確認していきましょう。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

へぇ。仮想通貨同士の内部通算をしてくれるサービスもあるんだね。これなら僕でも気軽に使えそう!

カネット XXX(表情名入力)カネット

仮想通貨投資では大きな利益を得られる可能性がアル。ただ、利益に対して必ず税金がかかってくるから、いざと言う時に混乱しないように普段から管理を心掛けておこウ!

確定申告するときは年度内の雑所得は内部通算しよう!

仮想通貨投資による利益は雑所得に分類されていますので、不動産投資や株式投資と比較すると税制面ではどうしても不利になってしまいます。

そのため、少しでも節税しようと考えているのでしたら、複数の仮想通貨の損益を内部通算するのがおすすめです。年金生活をしている人なら、年金による所得を減らすことも可能です。

ただし、株式の譲渡所得とは違い、損失を翌年以降に繰り越すことができません。そのため、内部通算を行うならば同じ年度内に限られるという点は留意しておきましょう。