リップルとビットコイン買うならどっち?それぞれの将来性を解説

リップルとビットコイン買うならどっち?それぞれの将来性を解説

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

リップルっていくつもの国内取引所で取り扱われているし、期待できそう…。でも、仮想通貨の大本命はビットコインだよね。どっちも似てるから、どっちを買えばいいのか迷うなぁ。

カネット XXX(表情名入力)カネット

サトシくん。リップルとビットコインは仮想通貨というくくりは同じだけど、開発目的や用途、特徴などが全然違うンダ!投資する際は、それらをしっかりと把握した上で、将来性に期待できる方を選んだ方がいいヨ!

リップルとビットコインは、どちらも国内の仮想通貨取引所で売買ができる、比較的知名度の高い仮想通貨です。

ただ、この2つの仮想通貨にどのような違いがあるのかとなると、うまく説明できない人も多いでしょう。仮想通貨なんてどれも同じと考えている人もいるでしょうね。

今回はリップルとビットコインの違いについて説明すると同時に、それぞれの将来性について比較していきます。

リップルとビットコインの値動き・時価総額を比較

まず、直近90日間のリップルとビットコインがどのような値動きをしているのかを調べたうえで、それぞれの時価総額を比較していきます。

ビットコインの値動き

直近90日間のビットコインの値動きは、下のグラフのようになっています。

2018年6月下旬には1BTC=70万円前後をウロウロしていましたが、7月中旬に入って上昇し始め、下旬には90万円を突破しています。

その後、一時70万円前後に下落したあと、80万円台まで回復した時期もありましたが、9月中旬現在では70万円前後に落ち着いています。

最近はあまり振るわないと言われているビットコインの価格ですが、70万円あたりが底になっているように見受けられます。

リップルの値動き

一方、リップルの値動きは下の表のようになっており、ビットコインとはかなり異なった状況です。

6月下旬には1XRP=60円前後だった価格が徐々に下落し、7月末には50円前後になっています。ここから一気に暴落し、8月上旬には一時30円を割り込む状況になっています。

8月中旬から下旬にかけては35円前後で落ち着いていたのですが、9月に入って再び下落し、30円を割り込むことも珍しくなくなっています。

一言で言えば「右肩下がり」の値動きになっており、90日間で価格が半減しています。現状ではどこが底になるのか、見極めが難しいと言えますね。

時価総額を比較

では、それぞれの仮想通貨の時価総額の方はどうでしょうか。2018年9月13日現在の時価総額を比較してみましょう。

ビットコインの時価総額は約12.4兆円で、仮想通貨の中では断然トップです。一方、リップルは順位こそ仮想通貨の中で3位ですが、時価総額は約1.21兆円とビットコインの10分の1にすぎません。

流動性も大差があります。2018年9月13日現在、ビットコインの24時間の出来高は約4430億円なのに対し、リップルは約326億円にすぎません。

時価総額が10倍程度の違いなのに、出来高は13倍も違っているのですから、流動性という点でもビットコイン優勢だと言っていいでしょう。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

リップルの注目が急激に集まっているとはいっても、まだまだビットコインの流動性に比べれば遠く及ばないのね。

カネット XXX(表情名入力)カネット

現状ではそうだケド、今後どうなるかはわからないヨ。リップルにはまだまだ伸びしろがあるという考え方もできるカラネ。じゃあ、二つの通貨の違いを詳しく見てイコウ!

リップルとビットコインの特徴を比較

リップルとビットコインの歴史や相違点を表にすると、下のようになります。
 

 リップル(XRP)ビットコイン(BTC)
管理体制中央集権型非中央集権型
開発目的銀行間の送金決済
公開年月2013年11月2009年1月
考案者ライアン・フッガーサトシ・ナカモト
中央機関リップル社なし
分散型台帳XRPリーガーブロックチェーン
コンセンサスアルゴリズムPOC(Proof of Consensus)POW(Proof of Works)
承認時間約4秒約10分
発行上限1,000億XRP2,100万BTC

リップルとビットコインの最大の違いは管理体制

リップルとビットコインの最大の違いは、管理体制です。ビットコインが非中央集権型を取っているのに対し、リップルは中央集権型を取っています。

ビットコインは非中央集権型

ビットコインには中央管理者と言えるような個人や組織は存在しておらず、利用者ひとりひとりが管理者でもあるという非中央集権型の仮想通貨となっています。

ビットコインに限らず、イーサリアムやライトコイン、モナコインなど、仮想通貨の多くは非中央集権型です。これは、リーマン・ショックが中央集権型の組織によって起こされたことが背景にあります。

リーマン・ショックに踊った金融機関は、役員という中央管理者が存在している中央集権型の組織です。中央集権型組織が危険な投資に走った結果、世界経済を破綻に導いたというわけです。

ビットコインはこのリーマン・ショックの反省の上に立ち、最初から中央管理者を置かない非中央集権型の仮想通貨として開発されたのです。

中央管理者がいなければ暴走する人物がいても、他の人間が止めてくれるため、経済を破綻させるような事態を招きにくいだろうという考え方ですね。

リップルは中央集権型

ところが、後発のはずのリップルは、既存の金融機関と同じ中央集権型の仮想通貨となっています。これは非中央集権型の仮想通貨にも、固有のデメリットが見えてきたことが背景にあります。

例えば国家において、多数決原理の民主主義はどうしても物事の決定に時間がかかります。特定の個人や組織が独裁的な力を持っている方が、意思決定は速いです。(その決定の正誤はまた別の話です)

非中央集権型のビットコインでは、新技術の実装に多数決が必要となるため、どうしても時間がかかります。その代表的な例としては、セグウィット(Segwit)の実装をめぐる混乱が挙げられます。

セグウィットの実装はビットコインの送金スピードを上げるためのものだったのですが、実装をめぐってユーザーが紛糾した挙げ句、一部が分裂してビットコインキャッシュが生まれています。

これに対して、リップルには最初からリップル社という中央管理者が存在しています。リップルの改良はユーザーの多数決ではなく、リップル社の判断によって決められるのです。

多数決というプロセスを得る必要がないので物事の決定は速く、ビットコインキャッシュの分裂のような事態も起こる可能性はありません。

ただ、リップル社が誤った決定を下したときに、止める人間がいないというデメリットも存在しています。非中央集権型と中央集権型のどちらかが優れているということはなく、一長一短という感じです。

リップルの管理者が目指すもの

なぜビットコインとリップルでこのような差が生じたのかというと、目指すものが違っているからです。ビットコインは銀行をはじめとする金融機関へのアンチテーゼとして開発されています。

これに対して、リップルはその中央集権的な金融機関において、送金手段として利用してもらうことが目的なのです。中央集権的組織と敵対する気は、最初からありません。

このため、米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)など、仮想通貨を規制しようと考えている政府系の組織ともつながっています。仮想通貨を規制する委員には、リップル社も入っています。

ですから、リップルが目指しているのは既存の中央集権的組織にとって使いやすい手段となることだと言えるでしょう。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

なるほど…ビットコインは非中央集権を目指す通貨だけど、リップルは中央集権でより使いやすい仕組みを作るための通貨ってことなのね。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

そもそものコンセプトが全然違うってことかぁ。

リップルとビットコインの開発目的の違い

リップルとビットコインは、開発目的も異なっています。ビットコインが決済に利用できる通貨を目指しているのに対し、リップルは金融機関が利用できる送金システムとなることが目的です。

ビットコインは決済用通貨

そもそもビットコインは中央集権的な組織がかかわっていなくても、決済手段として利用できる通貨を目指しています。

法定通貨は日本円における日本銀行のように、必ず中央集権的な組織が管理しています。そして、中央管理者による大きなミスが、ハイパーインフレなどを招いてしまった例もあるのです。

中央管理者を排除することで、ハイパーインフレを起こすような大ミスを未然に排除し、決済手段として安定した通貨を作ることが目的なのです。

リップルは送金システム

これに対してリップルは上にも書きましたように、既存の中央集権的組織である金融機関が便利に利用できる、送金システムとなることが目的です。

送金スピードを上げるために新機能を実装する際、非中央集権的な仕組みは早期実装の障害となりかねません。物事の決定が迅速に行える中央集権的な仕組みの方が、リップルにとって都合が良いのです。

また、非中央集権的組織は政府系組織や企業へのアンチテーゼともいえるため、無用な対立を招きかねません。企業が利用することを目的としているリップルには、むしろ不要なものというわけです。

台帳システムの仕組みの違い

仮想通貨の取引履歴などを記録しておく台帳には、基本的にブロックチェーンが使われています。しかし、リップルの台帳はブロックチェーンの定義からは外れています。

また、決済や送金を承認するシステムについても、ビットコインが誰でもできるのに対し、リップルは特定の組織しかできないという違いもあります。

リップルはブロックチェーンが使われていない

リップルにはブロックチェーンが使われていないとよく言われますが、実はブロックチェーンに似た仕組みは実装されています。

この仕組みがブロックチェーンではないといわれているのは、ブロックチェーンの定義から外れている部分があるためです。

ブロックチェーンの定義

日本ブロックチェーン協会によると、ブロックチェーンは不特定多数の人間が操作する権利を持ってなければならないという定義があります。

お金は誰でも使うものですから、不特定多数の人間がブロックチェーンを操作できなければ決済や送金の記録を書き込めません。決済手段として使うためには、必要な機能だと言えます。

ところが、リップルのXRPリーガーはブロックチェーンに似た仕組みではありますが、不特定多数の人間が操作できる仕様になっていないのです。

リップルの中央集権的な仕組みはここにも及んでいるというわけで、リップルにブロックチェーンが使われていないと言われるのは、上述の定義から外れているためだと言えます。

コンセンサスアルゴリズム

リップルとビットコインの目的の違いは、コンセンサスアルゴリズムにも表れています。ビットコインが採用しているPOW(Proof of Works)は、マイニングが多い人ほど多く報酬がもらえるものです。

ビットコインをはじめとする仮想通貨の決済や送金は、不正が行われていないことを証明する第三者の承認が必要で、この作業こそがマイニングです。

POWは多く仕事をするほど報酬がもらえる平等なやり方ですが、悪意を持った人のマイニングが一定以上の割合を占めると「51%攻撃」というブロックチェーンの改ざんが起きる危険性があります。

実際、同じPOWを採用しているモナコインやビットコインゴールドはこの51%攻撃の被害に遭いました。ビットコインはマイナーが多いので難しいですが、理論的に不可能ではありません。

これに対してリップルのPOC(Proof of Consensus)は、リップル社が認めた機関のみが承認を行うものです。不特定多数の人は参加できず、当然ながらマイニングを行うことはできません。

XRPリーガーが不特定多数の人が操作できる仕組みになっていないのは、POCを採用しているためです。承認者が不特定多数でなければ、ブロックチェーンのように不特定多数が操作できなくてもいいのです。

POCならば51%攻撃に遭う可能性はまずないと言っていいでしょうが、このような中央集権的なアルゴリズムはビットコイン信奉者の攻撃の的になっています。

リーマン・ショックを引き起こした金融機関が不正にまみれていたように、リップル社に100%不正がないと言い切れるかどうかは疑問だというわけですね。

承認時間

ビットコインの承認アルゴリズムは、決して新しいものではありません。このため、承認には10分前後が必要だとされています。承認が後回しになりがちな少額取引だと、さらに長くなることもあります。

これは、マイニングが手数料の高い取引から行われるためです。追加手数料を払えば処理は早くなりますが、送金にコストがかかるという別のデメリットが生じます。

これに対してリップルの場合、送金の承認に必要な時間は4秒程度だとされています。しかも、送金手数料はビットコインなどと比較すると格安です。

これは他の仮想通貨とは違い、承認者は報酬が得られない仕組みになっているためです。承認報酬が必要なければ手数料も安くなるというわけで、送金を目的とした仮想通貨らしい仕様だと言えます。

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

リップルは送金手数料も安く、送金自体も素早くすることで新しい送金システムを目指しているんだ!

カネット XXX(表情名入力)カネット

だから、大手銀行なんかもリップルには大いに期待しているシ、実際に試用しているところもあるヨ。近い将来、リップルが普及することで銀行のシステムがより効率化するかもしれないネ。

リップルとビットコインの今後

2つの仮想通貨の今後後鍵を握っているのは、ビットコインの場合は決済手段として広く採用されていくかどうかです。

一方、リップルは世界中の銀行と開発を進めています。銀行が送金手段として使うことで、利用価値を高めてもらおうという狙いです。

ビットコイン決済の拡大

ビットコインはもともと決済手段として開発されただけに、将来性はどれだけの店舗で決済できるようになっていくかにかかっていると言えます。

ビットコイン日本語情報サイト」によると2018年9月15日現在、日本国内でビットコイン決済ができるのは通信販売73件、実店舗259件です。これはクレジットカードと比較すると極めて少ないです。

また、少額取引の決済に時間がかかるという問題点も、完全に解決されたわけではありません。これについては今後導入が予定されているライトニングネットワークが鍵を握っています。

ただ、ビットコインは上でも触れましたように非中央集権的で、新機能実装には多数決が必要です。決済の拡大については、長い目で見た方がいいかもしれませんね。

世界中の銀行と開発を進めるリップル

一方、リップルは送金手段として使ってもらうため、世界中の銀行と協力して開発を進めています。中央集権的な仮想通貨であるため、新機能実装でビットコインのような問題が起きることもないでしょう。

ただ、仮想通貨の開発にさまざまな組織が関与してくるということは、中立性を保持するうえではかなり難しい側面があります。

ある組織から多大な協力を得た場合、その組織の意向が大きく反映されて公平性が失われる可能性がゼロではないためです。

リップルは今後も中央集権的組織の側で成長していくことになりそうですから、公平性の維持が鍵を握っていると言えそうです。

将来性に期待できる通貨に投資しよう

リップルもビットコインも、将来性のある仮想通貨だというのは間違いありません。ただ、その目指す方向が大きく違っているというだけなのです。

ビットコインの目指す非中央集権的な道、リップルの目指す中央集権的な道のどちらが将来性を持っていると判断するかは、1人ひとり違ってくるでしょう。

現時点で言えることは、どちらの仮想通貨の将来性を信じるかを自分自身で判断したうえで、投資対象とする仮想通貨を決めるのが良いのではないでしょうか。

モナちゃん XXX(表情名入力)モナちゃん

こうして比べてみると、リップルとビットコインってホント、全然違うわね。それぞれが競い合ってるわけじゃなくて、別々の方向を目指している感じ。

カネット XXX(表情名入力)カネット

リップルのように銀行システムを補助する通貨であれば、実際に運用されることで価格が急上昇するだろうネ!

サトシくん XXX(表情名入力)サトシくん

投資するなら、その通貨についてしっかり把握しておくのが大切だね!

リップルとビットコインの今後に注目!(まとめ)

リップルとビットコインは全く違った目的を持った仮想通貨で、組織の成り立ちも正反対と言っていい状態です。

どちらが今後、成長していくかは興味があるところです。対照的な2つの仮想通貨の今後に注目していきましょう。